―――あなたは何の為に戦うの?

―――あなたは誰の為に戦うの?

―――大切な人の為?

―――失った何かを取り戻す為?

―――誰も成し得ない大きな事をする為?

―――何でも構わない

―――この戦いに生き残ることさえ出来たなら

―――あなたは願いを叶える力を手に出来る

―――だから

―――戦いなさい
































新たに現れた勢力

ミラーワールドを閉じることが出来ると言う香山克之

彼に引き連れられた日向秋人と一ノ瀬ことみ

そして彼らに協力する仮面ライダーデルタ、高町恭也

彼らの言うミラーワールドを閉じる方法

それは……………

全てを知るであろう藤林 杏の妹・椋を抹殺すること

椋を守る為に岡崎朋也は彼らと戦うことになる
































[SWORD-VENT]

仮面ライダーデルタに手に現れる小太刀状の武器

それをふるって仮面ライダークラナドに襲いかかるデルタ

[GUARD-VENT]

空中に現れた盾を受け取りデルタの攻撃を防ぐクラナド

だが、そのがら空きの背中側から擬似仮面ライダー・フォールスフッドが斬りつけてきた

「うわぁっ!!」

のけぞり倒れるクラナド

倒れたクラナドをフォールスフッドが冷たく見下ろす

「倒れている暇なんか無いんじゃない?」

「な、何ぃっ!?」

「君が倒れている間に先生があの子、殺しちゃうかもよ?」

「岡崎君、悪く思わないでくれ」

起きあがろうとするクラナドを見ながらデルタが言う

「これがミラーワールドを閉じる最良の方法なんだ」

「違うっ!! これが最良なわけがないっ!!」

クラナドが吼える

「誰かを犠牲にして……それが一番だなんて……」

「なら君はもっといい方法があるとでも言うのか?」

馬鹿にしたように言うフォールスフッド

フォールスフッドの方を向き、言葉を詰まらせるクラナド

「ほら、答えられないじゃないか」

「岡崎君、君の気持ちはわかるし彼女も気の毒だと思う」

馬鹿にしたように言うフォールスフッドと慰めるように言うデルタ

「だが、彼女一人の犠牲でもっと大勢の人が助かるんだ」

「そ、それでも……!!」

俯いたまま、クラナドが絞り出すように言う

「それでも俺は……俺は椋を守るっ!!」

「彼女を守って他の人は見殺しにするって訳だ?」

「違うッ!! 椋を守って……他の人達も守る! 守ってみせる!!」

クラナドがそう叫び、その叫びに硬直するデルタ

「……甘いね、やっぱり」

そう呟き、フォールスフッドが手に持った武器を構えた

「やっぱりあんた、邪魔だよ。ここで死んでくれるかい?」
































ガラスの中で繰り広げられる戦いを藤林 椋は固唾を飲んで見守っていた

今戦っているのは自分を守ると言った岡崎朋也

相手は自分を殺そうとしている日向秋人と高町恭也

二対一の圧倒的不利な状況下で彼は善戦していると言えた

「朋也君……」

心配そうに手をギュッと握る椋

そんな彼女の背後に何者かが迫っていた

一ノ瀬ことみだった

彼女はガラスの中の戦いを食い入るようにして見守っている椋の背中をドンを思い切り突き飛ばした

すると彼女の身体がガラスの中に入っていく

それは仮面ライダー達がミラーワールドの中へと飛び込んでいくのと全く同じ現象

そうなることを知っていたのか、ことみは驚いた様子もなく、口元に笑みを浮かべていた

「さようなら、藤林さん」

小さく呟くことみ
































ミラーワールドに飛び込んでしまった椋の前にフォールスフッドが現れる

「悪く思わないでください……」

フォールスフッドは感情を押し殺した低い声で呟くように

だがはっきりと彼女に聞こえるように言った

「これも……大勢の人を救う為なんです」

一枚のカードを召還機に差し込む

[SWORD-VENT]

何処からともなく一本の剣が現れフォールスフッドの手に治まった

その剣をゆっくりと振り上げるフォールスフッド

椋は恐怖のあまり声をあげることも出来ないでいる

「さようなら、藤林 椋さん………」

そう言って剣を振り下ろそうとした時だった

黄金の羽が周囲に舞い飛び、フォールスフッドを吹っ飛ばす

「その女に手を出すことは我が許さん」

黄金の翼を持つ仮面ライダーユピテル

「……来ましたね……ミラーワールドの守護者」

ユピテルを見てそう言うフォールスフッド

「貴様は排除する」

そう言ったユピテルの手に反り身の剣が現れた

左右に一本ずつ

「フフフ……私を甘く見ないで欲しいですね」

不敵に笑い、手に持った剣を構えるフォールスフッド

椋の目の前で対峙する二人のライダー

一枚のカードを取り出すフォールスフッド

[ACCELE-VENT]

急加速してユピテルに襲いかかるフォールスフッド

だが、その一撃を難なく受け止めるユピテル

「貴様は排除する」

感情無く言うユピテル

「フフフ……面白くなってきました」

不敵な笑みを浮かべ、楽しげに言うフォールスフッド

































ある病室の中、ベッドの上で眠り続ける少女を見やる国崎往人

少女に宣告された残り時間は短い

焦る往人

「どう……すればいい!?」

壁を殴り、そのままもたれかかる

戦うことを止められ

だが、戦わなければならない

勝ち残らなければ少女の命は助からない

「俺に……どうしろと……」

苦悩する往人
































「私を仲間に入れてくれませんか?」

そう言って現れたのは比良坂竜二

この男の突然の登場に恭也は警戒心を露わにする

「あいつは危険だ……仲間にしない方がいい」

だが

「今は一人でも多くの協力者が必要です」

香山はそう言い、恭也の忠告を退ける

「あなたのような高名な御方が仲間になっていただけるとは……光栄です」

握手を交わす香山と竜二

その目の奧に潜む邪悪さにその時、誰も気付かなかった

そして悲劇が始まる
































「お嬢さん……」

前を歩くことみを呼び止める竜二

「何か用?」

そんな竜二に警戒心を露わにすることみ

彼女は彼のことを信頼出来ないでいた

尊敬する香山は彼を信じているようだが

彼女はこの男をどうしても好きにはなれそうにもない

何を考えているかわからない、

そんな不気味さをこの男から感じているのだ

「君は……ミラーワールドのことをどう思う?」

「どう思うって……」

竜二の質問の意図が掴みきれず、戸惑うことみ

「あそこはほっておいたら危険な場所でしょ? だから香山先生も高町さんも……」

「いやいや。あそこは非常に面白い場所でしてね」

竜二が両手を広げてそう言う

「あなたも一度行ってみればいい。あそこのすばらしさが理解出来るでしょう」

「何を……!!」

ことみがそこまで言いかけた時、彼女はハッと気付いた

自分のすぐ横にはガラス窓がある

そこから飛び出してくるのは竜二が契約しているモンスター!!

悲鳴すら上げられずことみはミラーワールドに引きずり込まれていく

それをニヤニヤ笑いながら見ている竜二

「まずは……一人」
































消えたことみを捜す秋人と恭也

そこに容赦無く襲いかかってくるモンスター

「変身ッ!!」

ミラーワールドに飛び込む二人

そこには同じようにモンスターを倒す為に変身した朋也の姿があった

「またあんたかよ。しつこいなぁ」

呆れたように秋人が言う

「俺はモンスターから人を護る為にライダーになったって言っただろ!」

「今はモンスターを倒す方が先決だ!」

協力してモンスター達を倒す3人

しかし3人はいつの間にか分断されていた

「あいつ……どこに行ったんだ?」

「彼なら無事だろう……」

朋也と恭也がミラーワールドから去っていく

同じ頃、秋人は信じられないと言った顔で自分を貫いている剣を見つめていた

「さぁ、ここで君には幕を下ろして貰いますよ」

目の前には仲間になったはずの男の姿

「お、お前は……」

ニヤリと笑う男

[FINAL-VENT]

必殺の一撃が秋人をこの世界から消し去った
































バタン!!

乱暴にドアを開く音に振り返ったのは藤林 杏

そこにいたのは往人だった

「何の用?」

「何故戦いを止めた?」

杏に詰め寄る往人

「言ったはずよ。”予定外のことが起きた”ってね」

「何が”予定外”だ! 戦いを再開させろ!!」

往人は杏に掴みかかろうとするが杏はスッとその手をかわしてみせる

「俺には……俺には時間がないんだ!!」

それを聞いた杏は少し黙り込んだ

「いいわ。そこまで言うなら戦わせてあげる」

杏の言葉そう言った杏の背後にスッと現れるユピテル

「あなたに勝てるかしら?」

「……勝つ!!」

そう言って往人はカードデッキを取り出した
































ガシィィンッ!!

仮面ライダーエアとユピテルがそれぞれに保つ武器がぶつかり合い、火花を散らす

「俺は負けられないっ!!」

そう言って一枚のカードを取り出すエア

「何が何でもお前を倒す!!」

そのカードを召還機に差し込む

と、同時に疾風が彼を取り巻いた

[VERSION-UP-WING]

その疾風が消え去った後そこには新たな姿の戦士が立っていた

仮面ライダーエア・ウイング

仮面ライダーエアを越える能力を持つ超戦士

「フフフ……」

不気味な笑みを漏らすユピテル

「さぁ……来るがいい」

余裕たっぷりに言うユピテル

「我と戦いし事、後悔するがいい」

「ほざくな!!」
































対峙する仮面ライダークラナドと仮面ライダーデルタ

「教えてくれ……君が……彼らを?」

デルタの問いにクラナドは答えない

答えを持っていないからだ

「どう言う……事ですか?」

「日向君と一ノ瀬君……二人が帰ってこない……おそらく死んだんだと思う」

デルタのその言葉に驚きを隠せないクラナド

「な……まさか!?」

「やはり……君じゃなかったのか……」

安心したように言うデルタ

「フッ……なかなか思うようにはいってくれませんね」

そう言って現れたのは仮面ライダークレイズ

「まぁいい……ここであなた達を一気に始末するというのも」

一枚のカードを取り出しながらクレイズが言う

「後々の為になっていいかも知れませんしね」

[STRIKE-VENT]

クレイズの手に現れる巨大な拳甲

「やはり貴様か!!」

怒りを露わにデルタが小太刀を構える

クラナドも一緒に身構えた

「二人まとめてかかってきなさい……」
































広い公園の中に植えられた大きな木の根本、メイド服姿の少女に膝枕をさせている青年

「あ、あの……和人さん……」

おどおどと少女が青年に声をかける

青年が薄く目を開くとそこに一人の男が立っていた

「よぉ、色男」

「………」

「メイド服の女の子の膝枕たぁいい趣味してるじゃねーの。全くもって羨ましい限りだねぇ」

ニヤニヤ笑いながら言う男

「フン……」

鼻で笑い、相手を無視して再び目を閉じようとする青年

「おいおい、折角勝負しに来てやったんだ。そう言う態度はねーんでねーかい?」

「今の俺は戦いをする気分じゃない……失せろ」

相手には目もくれず青年が言う

「やれやれ……それじゃそこのお嬢さんに少しお相手でもして頂きますか」

男がそう言うと青年がいきなり起きあがり、男の胸ぐらを掴みあげた

胸ぐらを掴まれた男はしてやったりという感じでニヤリと笑う

「貴様……」

「へへっ……噂通りだな、色男。そのお嬢さんがお前にとってどう言う存在かは知らないが」

男はそう言いながら青年の腕を振り払う

「ちょっかいをかけようとするとすぐに熱くなる……いいねぇ……悪くない」

「いいだろう……相手をしてやる!」

青年は苛立たしげにそう言うと停めてある車の側まで歩いていった

そのすぐ後に続く男

心配そうな目で青年を見送る少女に向かって軽く声をかける

「すぐに終わるよ、心配しなさんな」

「ああ、そうだ。すぐに終わらせてやる」

青年はそう言ってカードデッキを取り出した

男も同じくカードデッキを取り出す

「変身ッ!!」

青年・御門和人の姿が仮面ライダーメイルに、

男・折原浩平の姿が仮面ライダーワンへと変わる

互いにちらりと睨み合い、それからミラーワールドに飛び込んでいく
































生み出される憎悪

連鎖する悲劇

誰の為に戦うのか

何の為に戦うのか

悪意渦巻く戦場は

僅かな希望すら消し去ってしまうのか

かすかな幸せさえ奪い去ってしまうのか
































「頃合いかもね……そろそろ」

鏡の中に映し出されるライダー達の戦いを見ながら呟く杏

































「覚悟のないあなたが私を殺せるはずがない!」

戦いを楽しむ竜二

「黙れ!! 貴様はゆるさん!!」

怒りに我を忘れる恭也
































「ウオオオオオッ」

雄叫びをあげて戦う往人

































「俺は……俺は……」

苦悩する朋也
































戦え、願いを叶える為

戦え、生き残る為

戦え、最後の一人になるまで

それが宿命

それが仮面ライダーになった者の運命

それが唯一の選択肢

































仮面ライダークラナド


































戦わなければ生き残れない……!!


































また中途半端だった………


後書き
うちの馬鹿犬共は本当に馬鹿っぽいので困っています(笑)
と言うことで(どう言うことだ?)ライダークラナド第5弾です。
前回の後書きで「ゾロゾロ人を殺します」と書いておきながら死んだと思われるのは二人だけ。
う〜む、予定外。いいなぁ、予定外って言葉。
さて、今回は裏切り者によるフォールスフッド陣営の崩壊劇がメインでした。
その裏側で焦る往人さん、全く係わりのないところで浩平と和人さんが激突開始しています。
話はラストへと向かって徐々に加速開始。アクセルフォームでGOってな感じで。
次回、第6弾では遂に13人のライダー(正確には15人)から脱落者を出そうかと思っておりますが。
果たして誰が脱落するのか。
DoAじゃない死に方を考え出せるのか(爆)
その辺は自分でも疑問符がつくところですが。
しっかし龍騎ってどう考えても悲劇的だよなぁ……ストーリー全体を見ると。個々にギャグ混じっているけど。

戻らせたまへ

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