カンカンッ!!

木槌の音が響き渡る。

裁判長「これより被告人、北川潤の法廷をはじめます」

香里「検察側、準備完了しているわ」

裁判長「……弁護人の方はどうですか?」

一段高くなった場所にいる裁判長が弁護人のいるべき場所を見るが、そこには誰の姿もない。

香里「弁護人なんかいたって無駄よ。被告の有罪は既に確定しているようなものだからね。わざわざ負ける為に出てくる人っていないでしょ?」

検察側のいるべき場所に立つ美坂香里が自信満々にそう言い、傍聴席を見回した。

そこにいるのは同じ学校の制服を着た生徒達。しかもその大半が女子生徒であった。

「そうだそうだ!!」

「弁護人なんか誰がなるもんですか!!」

「さっさと有罪にしてしまいなさいよ!!」

傍聴席から飛び交う怒号。

その矛先は、被告人席に座る被告、北川潤。

彼は半泣きになりながら周囲を見回し、ついには俯いてしまう。

北川「俺じゃないのにぃ………」

カンカンッ!!

またもうち鳴らされる木槌。

静まりかえる法廷。

裁判長「では検察側、冒頭陳述を」

香里「被告、北川潤は先の2月3日、女子更衣室を覗いたと言う罪で捕まったわ。こちら、検察側には彼が犯人であると言う事を実証する証拠があり、証人がいる。以上よ」

裁判長「なるほど……」

香里「ではまず第一の証人、覗かれた張本人、望 華麗奈に証言して貰うわ」

香里に促されて証言台に立ったのは一人の美少女。

その証言は彼、北川潤が女子更衣室を確かに覗いた、と言うものであった。

香里「ありがとう、華麗奈さん。次の証人を呼ぶわよ。次は陸上部部長で、その日、女子更衣室の裏手から去っていく被告を見た水瀬名雪」

続いて証言台に立つ名雪。

彼女の証言により、ますます北川の疑いは濃く、確定的になっていく。

香里「これで充分でしょ、裁判長?」

裁判長「そうですね、これ以上の審議の必要はもうありません。では被告人、北川潤に判決を……」

???「ちょっと待ったぁっ!!」

大音声と共に法廷代わりになっている会議室のドアを開け、中に入ってくる一人の少年。

その少年を見て北川の顔がぱぁっと明るくなり、香里は顔をしかめた。

???「被告人、北川潤の弁護人、相沢祐一、ただいま参上!」

相沢祐一は息を切らせながら被告人席にいる北川を見て親指を立てて見せた。

香里「今頃来たって無駄よ! もう判決は……」

祐一「何言ってんだ、香里! こっちの尋問、まだやってないだろ!!」

裁判長「それもそうですね。では弁護側、尋問を始めて下さい」

香里「まぁ、判決が覆るとは思えないけどね」






小学校から大学まで含む超巨大学園・華音学園。

そこではある特殊なシステムが取り入れられていた。

学園内で起きた様々な事件を学園内だけで捜査、犯人を裁く学内法廷、等々。

勿論法廷があれば裁判官、検察官、弁護士がある。

裁判官だけは誰でもなれるというわけではないが、検察官と弁護士は立候補すれば誰でも出来る権利があった。

その華音学園に颯爽と現れた一人の少年。

彼の名は相沢祐一。

絶体絶命、有罪確実の被告人を弁護する奇跡の弁護士。

彼を知るものは言う。

奇跡の逆転弁護士

Inversion lawyer

と。
































彼が扱うのは常に崖っぷちの被告人。

一歩間違えれば確実に有罪の、しかし、それでも無実の被告人。

祐一「俺に任せろ!!お前が嘘をついてない限り、絶対に俺が助けてやるっ!!」

































女子更衣室を覗いたと言われ、問答無用で捕まった被告人、北川潤。

彼の無実を信じ、証人達の証言の矛盾を暴き出す!

祐一「ちょっと待ったぁっ!!」

祐一「異議ありっ!!」

巧みなはったり。

嫌がらせのようなこじつけ。

ありとあらゆる口車を駆使して、祐一はその事件の真実を暴いていく。
































陸上部の部費を盗んだ疑いをかけられた水瀬名雪。

名雪「私はやってないよぉ!!」

祐一「心配するなよ。お前がそんな事するはず無いってわかってるから」

名雪「祐一ぃ……」

祐一「泣くなって。すぐに俺が真実を暴いてやるよ」

陸上部のみならず運動部全体が関わる謎。

更に生徒会までもが祐一の敵に回る。

祐一「……真実は一つ!! それが全てだ!!」
































学園内食堂で起きた怪事件。

消えたAランチ。

13杯ものカツカレー。

祐一「俺がこれを担当するのか?」

香里「あなたしかいないのよ」

あきれ顔で法廷に向かう二人。

被告人席にいるのは沢渡真琴。

祐一「何であいつがここにいるんだ………?」
































夜の学園で起きた傷害事件。

重傷を負い、病院に運び込まれたのは倉田佐祐理。

彼女を襲った犯人として逮捕されたのは彼女の親友、川澄舞。

ありとあらゆる証拠が舞を犯人だと決めつける。

祐一「舞はやってないんだよな?」

舞「………」

祐一「……どうして答えないんだよ、舞っ!!」

何も答えない舞に焦燥感を募らせる祐一。

そして現れる最強の敵、生徒会長、久瀬。

久瀬「悪いが彼女の有罪は簡単に立証出来る」

祐一「舞は何もやってない!!舞が佐祐理さんを傷つけるわけがないっ!!」

久瀬「君は感情的になりすぎているな。真実を見極められないようでは……」

祐一「真実は……俺が必ず見つけて見せるっ!!」

真実は何処に?

佐祐理に重傷を負わせた真犯人は一体誰か?

そして、舞の沈黙の意味は?

祐一の最後の戦いが始まる!!
































祐一「俺は奇跡の逆転弁護士、相沢祐一だっ!!」

































気が向けば近日公開するかも。


後書き
はい、逆転裁判ものですね(笑)
とりあえず推理ものって言うジャンルに入るんでしょうか?
普通に逆転裁判やると物凄く大変なのでどうにかいい方法はないものか模索中ですが。
ほら、あの証言崩しのところとかね。
あそこをSSにするのにどうすればいいのか。
それに証拠品とか証人ファイルとか。
問題山積み。
誰かいい方法教えて下さい<自分で考えろ。

とりあえず本編に沿ってシナリオは4つ。
3つ目は即興で考えましたがそれ以外の3つは本格的に考えております。

まぁ、多分書くことはない……と思いますがね。

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