―――戦いは続く

往人「……俺と戦えっ!! 岡崎っ!!」

一人の男は救わなければならない少女の為に明日無き戦いに挑み

朋也「国崎……俺は……!」

一人の少年は悲しき宿命を背負った男の前に戸惑うばかり

だが、運命の輪は止まらない

狂ったように回り続ける―――


































―――戦いは続く、人々の思いを無視するかのように

瑞希「何で……どうして戦うのよ、あんたがっ!!」

和樹「お前にはわからないさ。全てを失った者の気持ちなんかな」

彼は冷たく彼女を突き放す

彼が失ったものはつかみかけた栄光、そして自信

それを取り戻す為に力を望んだ彼は

もはや昔の、彼女の知る彼ではなくなっていた

和樹「俺は……最後まで勝ち残る…最後まで勝ち残って、俺の力を認めさせてやる……!!」

歪んでしまった彼の欲望、彼女には止める事すら出来ない


































―――戦いは続く、その思いを嘲笑うかのように

浩平「みさお、俺がやっている事、間違ってると思うか?」

物言わぬ墓石に尋ねる少年

そこには幼き日に失われた最愛の妹が眠っている

浩平「でもな、俺は取り戻したいんだ、全てを」

そう言って少年は立ち上がる

浩平「その為には……まずお前から倒さないといけないようだな」

少年の鋭い視線が墓石と墓石の間にある通路に立つ一人の痩せぎすの男を突き刺す

やせぎすの男は少年を見て、嘲笑う

竜二「私を倒す……? 面白い事を言う……実験材料の分際で」

浩平「ああ、倒してみせる。お前なんかに俺は負けられないんでな」

少年の言葉に、やせぎすの男の眉が歪む

竜二「ならば……見せて貰おうか、君の力を!」

浩平「望むところだ……!!」


































―――戦いは続く、その思いを踏みにじるかのように

恭也「どうしても……やめられないのか、君も?」

和宏「俺にも……理由があるから……」

青年と少年は互いに距離を置いて対峙する

恭也「やめてくれ! 俺は君と戦いたい訳じゃない!!」

青年がそう言うが、少年はゆっくりと首を左右に振る

和宏「俺には……あなたと戦う理由がある……!」

悲しげな瞳に決意を浮かべ、はっきりと言う少年

それを見て、青年は言葉を失い、項垂れる

この戦いを止めたい

その青年の願いは未だ叶えられることなく

どうしても取り戻したいものがある少年は

あえて青年に挑んでいく

和宏「戦ってください……俺と」

恭也「君は……どうしても……」

少年の切実な瞳に、青年は何を答えるのだろうか


































―――戦いは続く、喜悦と狂気を伴いながら

紳一「ふははははっ!! どうしたどうした!! お前の力はその程度かっ!!」

その男の力は圧倒的

その男の狂気も類を見ない

諒一「貴様……貴様だけはっ!!」

対する男の目にも狂気の色

復讐に囚われ、何かを見失ってしまった彼の前に立つのは

彼の妹を陵辱し、再起不能の重傷まで負わせた憎き妹の仇

だが、狂気の男は自分を狙う彼の殺意すら楽しんでいる

紳一「その程度で俺に勝てるとでも思ったのかっ!?」

倒れた彼を見て嘲笑う狂気の男

諒一「……貴様だけは……貴様だけは絶対に殺すっ!!」

起きあがり、男に向かって殴りかかる彼だがあっさりとあしらわれてしまう

紳一「……絶対に殺す、か。お前、俺に何かあるのか?」

諒一「……妹の仇だっ!! 死ねっ!!」

紳一「妹……? 知らんな、そんな事は」

諒一「お前のせいで……お前のせいで妹は全てを失った!! 必ず殺してやるっ!!」

紳一「ぁあ?……記憶にないな、お前の妹なんか。今までにどれだけの女を犯してきたかなど……」

諒一「貴様ッ!!」

紳一「さぁ、俺を殺せるのなら殺してみろっ!!」

二人の狂気が激突する

一人は戦う喜悦と共に

一人は悲しき妄執と共に


































―――戦いは続く、深い、深い闇を伴いながら

賢一「どうやら君も期待外れのようだな」

そう言ってその男は肩を竦めた

対する青年は傷付いた肩を手で押さえ、相手の男を睨み付けるのみ

賢一「あの折原浩平と良い勝負をしたと聞いていたから少しは楽しめるかと思ったのだが…」

馬鹿にしたように青年を見下し、男は続ける

賢一「やれやれ、これでは話にならんな」

翔馬「元々貴様などとする話はない」

青年はそう言うと傷口から手を放した

翔馬「この傷はわざと受けたんだ。あの二人が受けた心の傷はこんなもんじゃないが」

少しだけ青年の顔が歪む

自分の為に心に深い傷を負った妹たちを思いだし

そして、その傷を付けた自分に対する怒りに顔を歪め

翔馬「俺に出来る償いはこの程度しかないからな」

賢一「面白い事を……では今度は本気で来ると?」

翔馬「お前みたいに戦いを楽しんでいるだけの奴にはわかるまい。俺みたいに、背負うものがある者の強さなんかな」

賢一「ほざくな、若僧!」

男の顔に怒りの色が浮かぶ

二人の男は互いの胸の内に怒りの炎を宿し

死をも恐れず、激突する


































―――戦いは続く、安らぎの時を壊しながら

椛「あ、あの、和人さん……」

少女のやや固い膝の上に頭を載せながら、その男は目を閉じている

和人「動くな、椛。これは命令だ」

椛「あ、は、はい……」

少女の返事を聞き、男はまた黙り込む

まるで何かを待っているかのように

しかし、それは少女にとっては安らぎの時間であった

和人「………来たか」

男がそう呟き、目を開ける

そこに現れたのはまるで幽鬼のような青年

その青年を見て、男は身体を起こす

和人「下がっていろ、椛」

椛「あ、で、でも……」

和人「これは命令だ。何度も言わせるな」

椛「わ、わかりました……」

青年はそれを見て、物凄い笑みを浮かべた

祐一「女をかばうか……?」

和人「戦いの邪魔をさせない為だ。あいつは俺が戦う事に反対しているからな」

祐一「………そう言う奴は大事にした方がいいぞ」

和人「お前に言われる筋合いはない」

祐一「ああ、そうだな。さて、それじゃ始めるか?」

青年の言葉に頷く男

少女は黙ってそれを見ている事しかできない


































―――戦いは続く、果てしなく、何処までも

往人「お前は……岡崎? イヤ、違う……お前は……」

彼の前に現れたのは蒼身の戦士

その姿は彼が知るある少年の変身後に酷似していた

???「戦いたいのだろう? だったら相手になってやるよ、この俺が」

その蒼き戦士の力は凄まじく彼は為す術もなく打ち倒される

???「その程度の力でこの戦い、生き残れると思うな」

往人「う……お、お前は……」

???「俺の名か? ………そうだな、CLANNADとでも名乗っておくか」

蒼き戦士はそう言うと、鏡の世界へと消えていく

???「お前の力ではこの先勝つどころか生き残る事すら難しいだろうな」

そう言い残して

残された彼は自分の不甲斐なさ、力の無さに悔し涙を浮かべる

往人「俺は……俺は……!!」






































有り得ざる14人目のライダー





































―――戦いは続く、決して終わることなく

朋也「よせよ! 俺はあんたらと戦うつもりはないって言ってるだろ!!」

紳一「面白い事を言う奴だ……お前もライダーならわかっているはずだろうが」

祐一「言ったはずだ……戦えないなら死ぬだけだと」

乱戦

だが、少年はライダー同士で戦う事を拒む

朋也「戦う相手なら他にもあるだろう! モンスターとかさ!」

和人「あいつらが相手じゃ面白くないんでな」

賢一「楽しませてくれよ、君は」

竜二「実験材料が何をほざく」

少年の叫びは届かない

恭也「君の力を借りたいんだ……戦いを止める為に」

朋也「俺と同じ……なのか、あんたも!?」

かすかな希望

しかし

諒一「俺の邪魔をするなぁっ!!」

和樹「お前になんか俺の気持ちがわかってたまるかっ!!」

和宏「あなたに恨みはありませんよ……でも……」

朋也「どうしてなんだっ!! どうしてあんたらはっ!!」

彼らが背負うものは大きく

翔馬「悪いが君の話を聞くつもりはない」

浩平「俺は取り戻すまで戦いを止めるつもりはない!」

求めるものは悲しいまでに切なく

少年は自分が何を為すべきか、それを見いだす事も出来ず

只、迷いながら運命に流されるだけ


































杏「あなたに力を貸してあげるわ」

鏡の中に立つ少女が一枚のカードを彼に投げ渡す

杏「そのカードを使って戦いなさい……生き残る事が出来たら、望みは叶えられるわ」

そう言い残し、少女は鏡の中へと消えていく

カードを受け取った彼の目には新たな決意

往人「俺は……観鈴の為にも負けられないっ!!」

一度は消えかけた炎を再び燃やし

彼は戦場へと舞い戻る

新たな翼を背に

そのカードの名は[WING]

―――戦いは新たな局面を迎えようとしていた


































集結する13人の仮面ライダー

その前に現れる黄金の翼を持つ新たな戦士

往人「金の翼……?」

和人「何者だ、貴様っ!?」

???「我が名はユピテル。全てを超越せし者」

空を舞うかのように新たに現れたライダーは13人の前に舞い降りる

ユピテル「最後に残りし一人が私と戦う権利を持つ。望みを叶えたければ戦え」

紳一「ふっ……別に最後でなくても今お前を倒せば同じだろう?」

ユピテル「愚かな……」

黄金の翼を持つ戦士が手を振ると、そこに竜巻が生まれ13人のライダーを一斉に吹っ飛ばした

それは圧倒的な力の差

恭也「お前が……この戦いの首謀者か?」

ユピテル「我が名はユピテル。全てを超越せし者」

朋也「だったらこの戦いを止めろッ!! 超越してるんなら何だって出来るんだろう!!」

ユピテル「私は最後に残った者と戦う為にいる。戦いを止める事は出来ない」

祐一「どうやら願いを叶える為にはここにいる連中を倒して、更にお前を倒さなければ行けない訳か」

ユピテル「そう言う事だ………しかし、その前にやる事がある」

黄金の翼を持つライダーの手に一枚のカード

[TIME−VENT]

ユピテル「修正しなければならない事がある」

逆行する時間

だが、彼ら13人の運命に替わりはない

再び繰り返される死闘、激闘



































少年の振り返り様のパンチが黄金の翼を持つライダーを捕らえた

朋也「どうしても一発殴りたかった」

ユピテル「それにどれだけの意味がある?」

黄金の翼を持つ戦士の力は圧倒的

為す術もなく吹っ飛ばされる少年

だが、彼は果敢にもすぐに立ち上がり、他の12人の前で両手を広げる

朋也「俺は人を守る為にライダーになった!! だったら……ライダーを守っても良いはずだ!!」

少年の手に一枚のカード

[FINAL−VENT]

朋也「人の運命を勝手にいじるお前は、絶対に許せねぇっ!!」


































鏡にひびが入る

その前にある椅子に腰を下ろしている少女が気怠げにその鏡を見やった

そこに映し出されているのは13人のライダー

鏡が割れる

床に散らばった鏡の破片の数は13

その一つ一つがそれぞれのライダーを映し出している

少女が立ち上がる

そして少女の手にはカードデッキ


































有り得ざる15個目のカードデッキ


































椋「何を考えてるの、お姉ちゃん?」

杏「全てはあなたの為なのよ、椋」

椋「わからないよ、お姉ちゃんがしてる事」

杏「わからなくても良いの。でもこれだけは信じて。私は何時だってあなたの為に」

椋「お姉ちゃんっ!!」

杏「……本当よ、椋」

椋「…………」


































―――教えて

俺は……

―――あなたは

俺はっ!!

―――何を望むの?

この戦いを止める事っ!!

―――何を願うの?

ライダー同士の戦いを止めさせる事っ!!

―――何を叶えたいの?

モンスターからみんなを守る事だっ!!



































新たな決意を胸に

少年は新たな力を手にする

そのカードの名は

[FAMILIAR]

炎と共に

少年は生まれ変わる


































死闘は続く

愛と憎しみ、悲しみ、全てを飲み込みながら

運命に弄ばれる13人

生き残れるのはたった一人

運命に打ち勝て

戦い続ける事がその唯一の方法



































仮面ライダークラナド



































戦わなければ生き残れない……!!




































書く気はないんだってば(笑)


後書き
う〜ん、遂に第3弾となってしまった。
イヤ、本当に書く気は余りないんですがね。
とりあえずCLANNADがでるまでは。
今回は中盤戦の山場ですかね。
龍騎で言うところのナイトサバイブとかオーディン出現とか、龍騎サバイブの辺り。
向こうに対して、こっちは主役級ばかりなので誰一人として死んでおりませんが。
そろそろネタをきよし丸支部長殿とユナイトベントしたいので、これの元になったのは支部長殿のあれです。だから蒼いクラナド事CLANNADがいたりすると言う。それに某掲示板から「女性ライダーがいない」という指摘を受けたのでもう一人。
これで合計15人になったしまった………(汗)
収拾つくのだろうか?
さて、龍騎もそろそろ終盤に向けて動き出した事だし、こっちもそろそろ終盤に向けて行くかな?
その前にあれか、EPISODE FINALか。
あれを作るとすれば誰を残すかが問題だな……。
誰か書かない?
「仮面ライダークラナドEPISODE FINAL」
勿論、ここのキャラを使ってだよ。さて、誰が残っているのか。凄く楽しみだ。自分で書く気は毛頭無いし(爆)
第4弾はどう言うラインになるかなぁ?

戻りませう

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