仮面ライダーZERO

Presented By cancer

第三話「女性を誘う甘い甘い罠!」

 

 

 

デスタランチュラをZEROが打ち破った様子がモニターに映し出されている。そのモニターがある部屋には鬼と一角獣の姿をした怪人達と老人が目を見開いて映し出される映像を見つめている、そしてその部屋の奥に鈍く光る不気味な紫の球体が浮かんでいた。

「ヘルズオーガよ・・・この責、どう取るつもりだ。」

紫の球体より無機質な声が発せられる。

「一般人ごときに片目を失い、せっかく捕らえた相沢博士達を死なせ、やっと見つけた適格者に逃げられその上こちらに反旗を翻されるとは・・・。我等が組織に無能はいらぬのは知っているだろう?」

球体の言葉に続けるように一角獣の怪人はヘルズオーガに見下した目を向けながら嘲る。老人は沈黙して話に参加せず先程のZEROの映像から戦闘能力の分析をおこなっていた。

「お待ちください、首領!現在、モルモットと戦闘員の増量を図る計画が進行中です。そこに奴を誘き出し罠にかけ始末しアークを取り戻して御覧に入れます!!」

拳を固く握り締めながら一角獣の言葉を無視するように紫の球体、首領に嘆願するヘルズオーガ。暫くその場を沈黙が支配する、やがて首領が不気味に発光する。

「・・・・・・次は無いぞ。」

その言葉だけ残して部屋からその姿を消した。それを追うように一角獣の怪人もヘルズオーガに憐れみの視線と嘲笑を残し消える。

(あやつが造ったZEROとやらの方がわしの怪人より優れているというのか!?そんなはずが無い!奴を倒しわしの方が優れているということを証明してやる!!)

老人は終始無言であったがその目に狂気を宿らせて溶けるようにいなくなった。誰もいなくなった部屋でヘルズオーガは拳を壁に叩きつけ何も存在しない空間を睨みつける。

「相沢祐一、いや仮面ライダーZERO!この屈辱その命で償ってもらう!!」

 

 

 

デスタランチュラの毒により麻痺した身体をおして囚われた人々を救出に向かおうとする祐一を押し止め、滝が人々が囚われている場所を警察へと連絡した後、祐一を水瀬家に運んだ。水瀬家にはかつて無いほど人が集まっていた、水瀬ファミリー、美坂姉妹、川澄舞、倉田佐祐理、天野美汐、北川潤、立花藤兵衛、滝和也、そして相沢祐一。リビングルームはいっぱいいっぱいでいつもの秋子なら『にぎやかで楽しいわ。』と言いそうなものだがとてもじゃないがそんなこと言える雰囲気じゃない。どこにいたのか?さっきの姿はなんなのか?聞きたくても聞けないそんなもどかしさが祐一、藤兵衛、滝を除く全員から発せられていた。

(・・・まいったな、日陰からこっそり守るつもりがいきなりバレてしまうし・・・どうしようか?)

祐一は徐々に痺れが取れてきた手で頭を掻くと意を決して聞いてみることにした。

「・・・何から聞きたい?」

そこで壁に寄りかかっていた滝が軽く手を挙げた。

「そう言えばあんた、じゃなくてあなたは誰ですか?」

祐一は訝しげに滝を見る。それを聞いて滝も今気づいたというようにポンと手を打った。

「俺はFBI捜査官の滝和也だ。そこにいるおやっさんとは古くからの知り合いだ。」

秋子は自分のもらった名刺と職業が違う事に首を傾げ、栞はドラマみたいですぅと目を輝かせている。他の面々はFBIが何故この街にいるのかわからず?顔をしていた。

「FBIの捜査官がなぜこんなところに?」

皆を代表するように祐一が滝に尋ねる。

「本郷からアラスカで相沢博士達が怪人に襲われたという連絡をもらってな。本郷はその怪人の組織を調査するためアラスカにいなくちゃならなかったんで俺が相沢博士達の保護をしようと思ったんだが・・・見つからなかったわけだ。んで、捜索範囲を広げるためにインターポールのツテに頼んで出向要請を出してもらって行動の自由を得て手がかり求めて博士の母国にきたら日本にいた息子ごと行方不明になっていた。」

ここまで一息で言い切って祐一のほうに目を向ける。祐一は黙ってテーブルの上で手を組んで口元を隠すようにして聞いている、特に変わった様子は無い。だが内心は千々に乱れていた、自分と再会した時、裕輔達はそのような危険な目に遭ったことなど微塵も感じさせずただ自分の成長と再会を喜んでくれていた。恐らく自分を心配させないよう、巻き込まないように思いやってくれたのだろう。だが、そんな裕輔達を今回結果的に巻き込んでしまったのは他ならない自分だった・・・。そんな思いが祐一の心を蝕む。

「そして俺はその事件の情報を得るため日本の警察と協力することにした俺は潜入調査のために身分を偽る事が出来るように許可をもらい今度はその息子が居候していたという街にやって来たという訳だ。」

そう言い終わると滝は秋子から出されたコーヒーでのどを潤し、また祐一へ目を向ける。

「話が少しずれちまったが、『奴等は何者か?』『あの家で何があったのか』辺りから順を追って話してくれ。」

「・・・わかりました。」

事実のみを説明するのに主観的な感情はいらない、祐一はそう思い感情の消えた顔でこれからの宿命の戦いへのプロローグ、そして悪夢の始まりの出来事を静かに語りだした。

 

 

 

窓から差し込む夕日がリビングを赤く染め上げる。今リビングにいるのは祐一、秋子、藤兵衛、滝の四人のみ、他の女の子達は祐一の境遇に泣いてしまい話を続けられる状況ではなくなったのでそれぞれの家へ帰した。あゆ、名雪、真琴達はそれぞれの部屋で休んでいる。北川は他の子を送っていく役目を押し付けられて、真っ赤に目を腫らした女の子達を連れて歩くというとてつもなく居心地の悪い目にあっていた、しかも道行く人たちから白い目で見られている。北川はその状況に心の中で涙しながら叫んだ。

(俺じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!)

こんな事を思っているが、別に北川が親友に起きた事を悲しまなかったわけではない。それ以上に今後、自分に何が出来るかということを前向きに考えていたため心に余裕があっただけである。

そういうわけでリビングは静かだった。

「秋子さん、俺・・・学校辞めようと思います。」

祐一が唐突に口を開く、その言葉に何処か生気の抜けた顔をしていた秋子が驚愕した。

「何でなんですか!?・・・」

その心意を確かめようとする秋子を手で制し祐一は続ける。

「お金とか今以上に秋子さんに迷惑をかけるわけにはいきませんし、何より奴等が何処かに現れたとき学校にいたのでは色々と面倒なことになります。それにバイク登校禁止ですしね。」

最後の方は何処か茶目っ気を含ませて笑いながら言う。その様子に秋子は何も言えなくなる、怪人が出るたびに学校を抜け出せば当然何か言われるだろう、何かしらの処分もありえる。それなら最初からデスクロスを追う方が行動しやすいのは明らかだ。

「それなら、俺の店で働くか?と言っても開店は明後日だが。」

藤兵衛がそれならばと、提案する。これは祐一にとっても願っても無い事である、バイクの技術、知識や藤兵衛の見てきた怪人達と戦いの話など色々学びたいこともあったし、何よりいつ怪人が出ても事情を知っているのでいつ飛び出しても大丈夫だろう。

「手に職が困らないようにみっちりしごいてやるからな。」

湿っぽい雰囲気を飛ばすように冗談交じりに笑いながら覚悟しとけよと自分の二の腕をぽんぽんと叩きながら祐一に言う。

「はい、お願いします。」

これほどありがたい事はないので祐一はただ感謝して頭を下げた。

「さて、今日はここでお暇するか・・・。ああ、それと明後日はここにいた全員店に来てくれるように連絡しといてくれないか?場所はと・・・・・・ここに書いておいた。」

メモ帳にさっと書いて祐一の前に差し出す。

「わかった、伝えておくよ。俺は明日からかな?」

祐一はメモをを見て尋ねる。

「ああ、もちろんだ。明日は忙しいからな。滝は俺についてきて手伝え。」

「いぃっ!おやっさん、俺はこれから県警に戻らないと・・・。」

滝は突然のことのに素っ頓狂な声を出してしまう。藤兵衛はそれも意に介さず、滝を手招きする。

色々(・・・・)と準備があるから手伝え、いいな。」

「おやっさん、まさか・・・!」

藤兵衛の何かのニュアンスが伝わったのか滝は一瞬驚いた後、不敵な笑みを浮かべる。祐一や秋子は何のことやらわからず?顔を浮かべる。そんな様子を気にせず二人はリビングを出ようとしている、慌てて祐一と秋子は玄関まで送るために追いかける。

「では、水瀬さん明日から祐一君をお借りします。」

藤兵衛はそう言って頭を下げると秋子も慌てて頭を下げる。滝もそれではまた、といって外に出る。藤兵衛は外に出る前に祐一を小声で呼び、祐一は頷き外に出た。

「水瀬さん・・・しっかりしてそうだが色々あって参ってるはずだ。お前も辛いだろうが男であるお前が支えてやれ。」

藤兵衛に言われてはっとする、そう言われれば確かに秋子の様子おかしかった。もう落ち着いたと思っていたのにまだ心に余裕がないのかと反省し祐一は両頬を叩き藤兵衛に向かってサムズアップしてみせる。

「任しといてくれ。俺はみんなを守るために帰ってきたんだ、それくらい当然だ。」

藤兵衛はがんばれよ、と一声かけて滝と共に店のある方向へと去っていった。

 

どうでもいいが喫茶店の準備が一日で終わるのか!?と誰も突っ込まないのだろうか?

 

祐一がリビングに戻ると秋子が手を額に当て肘をテーブルにつき座り込んでいた。祐一が戻っているのにも気付かないのか時折震えている。

「秋子さん・・・。(やっぱり俺たちの手前無理してたのか。)」

祐一はそっと隣の席にゆっくり秋子に話しかける。そこでようやく祐一に気付いたのかビクッと身を震わす、そこで祐一は少し躊躇いながら前に真琴に秋子や美汐がやっていたように肩を抱き背中をさすってみた。

「・・・なんで、何で私の大切な人は死んでしまうのでしょうか?」

祐一の母は秋子の実の姉である、秋子もまた身内を亡くしてしまったのだ。ましてや、秋子は夫を失ってからそれまで以上に家族というものを大切にしてきた。彼女も強い母である前に一人の弱い人間でもある悲しみに耐えられない時だってある。

「・・・泣いてあげてくれませんか?父さん、母さん、姉さんのために・・・泣いてあげてくれませんか、誇りある父さん達のために・・・。」

祐一は自分の中にある哀しみが零れださないように堪えながらゆっくりと優しく繰り返しながら語り掛ける。

「あ、あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ・・・。」

嗚咽と共に秋子の瞳から涙が溢れ出す。そして幼子が親に庇護を求めるように祐一の胸に顔を押し付け泣き続ける、祐一は黙って軽く抱きしめながら頭を撫で続けた。

 

そのまま一時間ほどしていただろうか嗚咽がだんだん小さくなっていく。そして祐一の胸を軽く押して顔を上げる。泣き続けたためだろう、目が真っ赤になっている、ついでに言えば顔も赤い。年甲斐も無く子供のように泣きついてしまったことを恥じ入っているのか少し目が泳いでいる。暫くそんな状態が続き、やがて何か反省したような顔で秋子は口を開いた。

「すいません、祐一さんの方が辛いはずなのに・・・。」

祐一は横に首を振る。そして、持っていたハンカチで秋子の目元を拭う。

「確かに辛いですけど、俺が泣く前にまずやらなくちゃいけないことはデスクロスの野望を阻止して俺達みたいな人を作らない事だって父さん達も思ってると思いますから。」

祐一は安心させるように微笑みながら秋子に言うが、秋子にはその顔が辛そうに見えて激昂してしまった。

「辛い目にあった祐一さんがっ、何でっ!戦わなくちゃいけないんですか!?」

一瞬キョトンとしてしまう祐一だがすぐに決意に満ちた優しい瞳を秋子にむける。

「俺にその力があるからです。」

秋子は、でも!と叫びたい衝動に駆られるが警官たちの無残な死体を思い出しただの人には怪人と呼ばれたものには勝てないと言う事を理解せざるを得ない。そして同時に甥がただの人ではなくなったのを理解させられた。

「世界を守りたいとか、そんなヒロイックなことは考えてません。ただ、自分の手が届く所で起きてることに何もせずにただ見ているだけなのは嫌なんです。」

こうまで言い切ったら何を言っても自分の甥は絶対にひかないというのを秋子は理解している。

「わかりました、ですが絶対無茶はしないでください。」

だからこう言うしかなかった。

「・・・それは約束できません、ですが善処します。」

祐一は自分が心配をかけてしまっているのがわかる、だが怪人たちとの戦いは恐らくこれからも無茶ばかりしていくだろう。だから今自分に答えられる精一杯の言葉を口にした。

「あらあら、政治家みたいなことを言っちゃだめですよ。」

秋子はようやくいつものように片手を頬に手を当てそう言った。別に皮肉を込めて言ったわけではない、しょうがないと子供を許すような口調で言ったその意味を祐一は理解しただすいませんと言って頭を下げた。

 

そんなに長く話しをしていたつもりはないのだがいつの間にかあたりは暗くなっていた。

「あちゃー、これから学校行っても先生達いるかな?」

祐一は頭を抱えた、明日から藤兵衛のところで働くから退学届け出すなら今日しかないと思っているからである。秋子はそんな独り言に微苦笑を浮かべる。

「祐一さん、そのことは私が明日手続きをしておきますから安心してください。」

明日は仕事があるのでは?とも思ったが遠慮しても秋子がかえって気を使うだけかもしれないと思い直し素直に厚意を受ける事にした。

「すいません、何から何まで・・・。」

また頭を下げる祐一、何か今日は頭を下げてばかりだ。

「いえいえ、胸を借りちゃった分もありますしお相子ですよ。」

秋子は少し頬を紅潮させ舌をぺろっと出してはにかんでそう言った。いつもは見せない秋子のそんな表情に不覚にもドキッとしてしまった祐一だった・・・。

 

 

翌日、朝の大仕事を秋子に任せメモに書かれていた場所に行ったのだが・・・。

「本当にもう物件手に入れてたんだ・・・。」

祐一が呆然となるのも当然であろう、藤兵衛が物件に関して何かしたのは昨日の昼過ぎに何処かに電話しただけだ。しかし、ソレ(・・)は目の前に建っている。『喫茶 そよ風』と店名の書かれたその建物の雰囲気はシックな感じをさせながらどこかアットホームなにおいがする造りになっていた。必要なものは既に揃っているのか店内にはダンボールが積みあがっている。入り口の前でバイクと並んでぽかんとしている祐一の姿はどこか滑稽だった。そこに中から藤兵衛が出てくる。

「おお、早いな。もう来たのか?」

「早く来た方が終わるのも早いだろ?」

声をかけられ飛び立っていた意識が再起動して返事をする。だがその応えは正しくない、実の所本当に店ができていることに半信半疑だったのだ。だからそこから手伝う事になってもいいように早く来たのだがそれは杞憂に終わった。

「まぁ、そうだな。よし、じゃあバイクは裏に停めて来い。」

「わかった。」

その後はテーブルの配置や食器等の整理、食材の買い付けを夕暮れまでかけて何とか終わらせた。途中、藤兵衛に昼食を作ってもらい予想以上に美味しかったためにびっくりしたなど祐一は充実した一日だった・・・と思ったら水瀬家に帰宅したら相沢チーム(北川命名)が全員集合しており退学のことについて問い詰められるのだった。目で秋子に助けを求めるがスルーされ女の子達は言わずもがな北川にまで詰め寄られて冷や汗をながしながら説明した。この時にちょうどいいので明日『そよ風』に全員集まるように話し、ZEROの正体は秘密にして欲しいと頼んだ。何人かは訝しがったが祐一の『改造人間が誰にでも受け入れられるわけではないだろうから』と言う言葉で黙って承知するしかなかった。ちなみに祐一の雇用先についての話をした時に舞と佐祐理の目が光ったように見えたのは祐一の見間違いではあるまい。

(そこでバイトをすれば祐一(さん)といる時間が増える(ますね〜)・・・。)

昨日泣いていたとは思えない二人だった・・・。さしずめ恋する乙女は逞しいといったことなんだろう。

 

 

 

開店初日、たいして宣伝していない割りに結構客が入っていた。祐一は初の客商売に多少手間取りながらも何とかこなしていく、その様子を藤兵衛は仕事をしつつ微苦笑しながら眺めていた。ちなみに今日の営業時間は午後四時までとなっている。

 

祐一にとっては怒涛の如く時間が過ぎ午後四時になった。Closedの看板をドアに引っ掛けてきて祐一はカウンター席にぐてーと突っ伏した。

「つ、つかれた〜。」

「おいおい、まだ正規の終業時間じゃないんだぞ。そんなんでどうする。」

初めてとはいえその姿があまりにもなので軽く諫める。そのお言葉に祐一は食い逃げ少女のように一声、うぐぅと鳴いた。その時、カランカランとドアベルが鳴り二人の女性が入ってくる、どうやら相沢チームでは一番乗りのようだ。

「こんにちは〜、おじゃまします。」

「・・・よう。」

にこにこ笑いながらぺこりと頭を下げる佐祐理の横で片手をあげる舞。大学の講義が終わって真っ直ぐ来たのだろう、ちょっとした荷物を持っている。

「おかえり、佐祐理さん。」

ビシッ

「痛っつ〜!何するんだ舞?」

舞の放ったチョップが祐一の脳天に決まって見た目は痛そうに頭をさすりながら声は全然痛くなさそうに咎める。まぁ、いつものようにからかっているだけなので当然なのだが。

「・・・私を無視した。」

「あのな〜舞。挨拶は『よう』だけじゃ駄目だぞ、特に目上の人がいる時は。」

舞が睨んでるように見えるが見る人が見れば分かる拗ねた表情で言うと、祐一はからかっている自分を棚に上げて注意する。

「この挨拶を最初にしたのは祐一。」

「ぐっ、そんなこともあったような気がしないでもない。」

舞は憮然として言う。朝の登校時とか、昼休みのお弁当タイムとか、夜の校舎とか心当たりのありまくる祐一は言葉に詰まる。

「くっ、やるようになったな舞・・・もう教える事はないもない。だが、大学生になったんだから挨拶はちゃんとした方がいいぞ。」

「次からはそうする。」

前半部分をスルーされて少し寂しい祐一、舞はそんな様子に気付きもせず素直に頷く。そこで祐一はふと気付いた。

「佐祐理さんは?」

いつもならノリノリで一緒に舞をからかうのだが、全くノッてこないで発言さえないので、さっきまで佐祐理のいた場所に目をむけるとそこにはただドアがあるだけだった。

「あはは〜、舞、OKだって。」

「へ?」

祐一は思わず間抜けな声を出した。いつの間にか佐祐理は藤兵衛の隣に移動しており舞に何やら報告している。

「明日からよろしくお願いしますね、祐一さん。」

「はい?」

「だ・か・ら、明日から佐祐理達もここでお仕事をするんです。」

にこやかにのたまう佐祐理に祐一の思考が一瞬止まる。

(これ以上バイトを増やす余裕はないって言ってたよな?どういうことだ?)

高校卒業後、二人暮しを始めた二人は生活費を稼ぐためにバイトをいくつかしているのだ。

「あはは〜、他のバイトは辞めちゃってここ一本にしぼるんですよ。」

祐一の考えを読んだのか佐祐理が説明する。その後、祐一がそれで生活できそうなのか?とか色々聞いたのだが、どうやら全然問題ないらしい。その後も雑談をかわしているとどんどんと人が集まってきた、みんな直行してきたらしく制服や帰り支度のまま来ている。

「おっと、俺が最後か?」

滝が頭を掻きながら入ってくる、がその後またドアベルが鳴る。

「あらあら、私が最後でしたか。申し訳ありません。」

珍しい事に最後は秋子だった。その左手には何か持っている、真琴がそれに興味を持ちじっと見ている。

「いい匂い・・・秋子さん、それなぁに?」

「新しい洋菓子屋さんが出来ていたからから買ってみたのよ。お話が終わったらみんなでいただきましょう。」

右手で真琴の頭を撫でながら空いてる席に座る。

「それって、確か四日前にできたっていうお店ですね。クラスの友達が美味しいって言ってました。」

袋に書かれた店の名前に栞が目を輝かせてクラスで得た前評判を話した。ちなみにその後ろで「たい焼きあるかなぁ?」「たい焼きは洋菓子じゃない!」「・・・うぐぅ。」というようなまぬけなやり取りがされていた。

「全員揃ったか・・・じゃあ俺の後についてきてくれ。」

藤兵衛が全員揃ったの確認して苦笑いしながら店の奥に先導する。ぞろぞろと藤兵衛についていく祐一達、滝はこの先に何があるのか知っているのかニヤニヤしながら最後尾を歩く。店の規模はあくまで普通であるため行き止まりにすぐ辿り着いた。

「おやっさん、何でこっちに移動したんだ?話すなら店の方が楽なんじゃ・・・。」

祐一が途中まで言いかけたところで藤兵衛はいたずらが成功したとでも言うようににやりとしながら壁に触れる。すると急に壁がせり上がり地下への階段が現れた。このことを知っていた滝以外の者が唖然とする中、真琴が漫画みたいとはしゃぎだす。祐一はとりあえず実力行使で黙らせ美汐にフォローを頼み地下へ進む。

「階段を下りるとそこは秘密基地だった・・・ってーかマジ?」

祐一はお約束のボケをかましつつ驚いた表情のまま固まった、他の面々も同じようなものである。そこには警察顔負けの通信設備などが設置されていた。ぽかんとしている一同は藤兵衛に促されるまま席についた。

「まず、話しを始める前にみんなに渡さなくてはいけないものがある。」

そう言って祐一以外に何かを渡す。どうやらシンプルなペンダントのようだ、蒼く中央にZEROの胸にあるZの変形字が刻まれてる。

「おやっさん、俺にはないのか?」

何やら仲間外れにあったみたいなような気がしないでもない祐一は藤兵衛に尋ねる。

「お前には必要ない。これは話を聞けば分かるはずだ。」

祐一の心情を察したのか苦笑しながら話を始めようとした。

「うぐぅ・・・ちょっと聞きたいんだけど。何でボクや栞ちゃん、真琴ちゃんのはみんなと違うの?」

祐一的に言うならば困惑のうぐぅを使いながら藤兵衛に尋ねる。見てみればなるほど他の者が持つペンダントとは違う。彼女達が持っているペンダントはデフォルメされたZEROの顔をしたペンダントだった。

「お嬢ちゃん達にはあれはちょっと早いかな、と思ったんだがな。気に入らなかったかい?」

あゆや栞は言うまでも無く、はしゃいでいた真琴までがその場で固まった。事情を知る者は苦笑し、祐一は今にも爆笑しそうである。藤兵衛と滝は訳が分からず首をかしげている。

「ボクは祐一くんと同じ歳だよ!」

「そんなこと言う人嫌いです!」

「真琴は大人よ!」

三人同時に文句を言う。その様子を見ていた祐一はくっくっくと笑いが漏れ出ながら机をバンバン叩いている。藤兵衛たちは祐一のその様子を見てそれが事実であることを理解し謝ろうとすると。

「なんだ、お前らそんなに俺の顔を持ち歩くのは嫌か・・・。」

と寂しそうに祐一が言う、もちろん演技だ。しかし単純な三人はころっと騙される、いやZEROの顔=祐一の顔と言う事に気付いて表情を変えた。

「まぁ、今回は知らなかったから仕方が無いわね。」

「そうですね。」

「ボクもこれでいいよ。」

他に祐一に想いを寄せる女の子達は確かに羨ましくはあるけどこの歳になってキャラクター物にしか見えないものを身に着けるのはちょっと・・・と思っていた。

「で、おやっさん俺に必要は無いって言うソレは何なんだ?」

「あ、ああ。そのペンダントは通信機であり発信機でもある。」

藤兵衛は気を取り直しながら説明する。祐一は納得すると共に疑問が湧いてきた。

「通信機ってのはわかるが発信機に関してはさっぱりなんだが・・・。」

元来、改造人間というものは幹部と連絡を取り合うために体内の中に通信システムを持っている。祐一もその例に漏れないので、通信の周波数を合わせることで無線連絡が可能になる。だが発信機はそのシステムが無いのでどこからか信号が送られている程度しか分からない。

「まぁ、まずは話を聞け。そのペンダントはいつも身につけていて欲しい。そしてデスクロスの怪人を発見した、又は何者かが怪しい動きをしている場合すぐにソレをつかって連絡する事、連絡はここを中継して祐一に伝わるようになっている。滝には警察の情報をもらうことと、祐一が動きやすくなるための情報操作を頼む。」

滝はわかってるとばかりに頷いてみせる。

「でも、祐一さんはここで働いているんだから中継する必要はないんじゃないんですか?」

佐祐理が当然疑問に思うことだろうことを聞く。

「パトロールというわけではないが、何時どこで何が起こるかわからないから巡回してもらう。だから祐一には朝の仕込みと掃除、そして終わった後の掃除以外は自由にしていいことにしている。だから普段はバイトの君たちが頼りだ。」

佐祐理と舞にとってはがっくりな展開だった。だが他の女の子にとっては佐祐理と舞がここでバイトする事になっていたことに驚いた。どんどんと話が横道にそれ始めたことに気付いた祐一が修正しようとするが意外な所から横槍が入った。

「でも、それだと普段ここに詰めている人がいないとまずいですよね・・・私がやりましょうか?」

秋子がいつもの考える時のくせである頬に手を当てたポーズでそう言ったのだ。相沢チームは全員心の中で(何ぃぃぃぃぃぃぃっ!)と叫んでいた。

「水瀬さん、仕事はよろしいんですか?」

「はい、実の所お金は十分にあるんですよ、それに今は家族がたくさんいますから仕事にうちこむ必要もなくなりましたし。」

その言葉ではさっぱりだったが藤兵衛は聞かないことにした。

「では、おねがいします。」

「はい。」

その理由は名雪と祐一だけが予想できた、だが言う必要もない。今は今できることをやるのみ。

「で、発信機って?」

「発信機はロードウィンドに搭載されているサテライトレーダーシステムに対応している。」

祐一はそれを聞いてびっくりした。

「そんなものがついているのか!?」

「ああ、その場所、周囲の状況などが通信システムを介しておまえ自身に投影される。」

それってかなり凄いことじゃないんだろうかと思う一同。無論、藤兵衛独自の技術というわけではない。仮面ライダーV3のV3ホッパーを参考にして作られたものだ。しかし、その技術をしっかり応用してるのはやはり凄いことだろう。

「・・・お話が終わったようなのでお茶にしませんか?」

秋子がお菓子の詰めてある箱の入った袋を軽く持ち上げて見せる。それに待ってましたとばかりに目を輝かせる真琴、他の女性達もそこまで極端に表情にださないものの評判のいいお菓子を食べてみたいというのがありありと伝わってくる。男性陣はその様子に苦笑いする。

「じゃあ、上に行こうか、お茶の用意をしよう。」

藤兵衛の提案に全員上に移動し思い思いに席につく。そこで祐一はいつものようにコーヒーだけでいいと言うと秋子がそれを制しにっこり微笑む。

「大丈夫ですよ。甘くないのもありますから・・・。」

事情を知らない藤兵衛と滝以外がその言葉に固まった。もはや甘くないという言葉さえトラウマと化したのかだらだらと冷や汗まで流し始めた。

(市販のものなんだから大丈夫なはずだ!)

そう思い秋子からソレを受け取る。・・・鮮やかなオレンジだ、その状況に周囲が息を飲んでいることが感じられる。秋子は変わらずにこにこしている、藤兵衛と滝はキョトンとしてみんなの様子を見ている。みんなにも配られるが誰も口につけようとしない、あの名雪でさえ苺を目の前にしても手にしようとせず祐一の動向を見守っている。

(俺はお菓子に倒されるのか?)

と冗談見たな事を本気で考えながら意を決して一口齧る。すると柑橘系の酸味とグレープフルーツ特有のわずかな苦味が口に広がる。祐一のほっとしたような顔にみんなが安堵し、噂のお菓子を食べようとした時祐一は違和感を覚える。

「待て!みんなまだ食べるな!!」

突然の祐一の声に驚きお菓子を口にするを止める、ただ名雪は声に驚いた拍子に苺を落とし恨みがましい目で祐一を見る。

「どうした、毒でも入っていたのか?」

滝が冗談でも言うようにそう聞くと祐一は黙って頷く。

「ああ、といっても直接害を及ぼすモノじゃないが深層意識下に暗示をかけるタイプのものだ。」

「お前は何で分かるんだ?」

北川は祐一が何故毒物の鑑定が出来るのかさっぱりわからず尋ねた。

「最強の兵士になるために造られた奴が毒物を判断できなくてどうする?それに俺には父さん達の知識があるからな。・・・それでこれを売っている店はどこにあるんですか?」

祐一は自分の買ってきたものに毒が入れられていたと知って動揺している秋子を落ち着かせるために軽く揺さぶりながらお菓子を買った場所を聞き出すと外に飛び出す。

「おい、祐一!?」

慌てて声をかける藤兵衛。

「こんな手を込んだ事を考えるのはあいつらしかいないだろ!」

祐一はそれだけ言い残しバイクに跨りエンジンをスタートさせ走り出していった。

 

 

 

 

 

洋菓子屋の中には多くの人が並んでいる。いきなり乗り込んだりしたなら客達を巻き込んでしまうだろう、祐一はそう思い客たちがいなくなる閉店時間まで路地裏で待とうとした。・・・が。

「キーーッ!」

突然、戦闘員が襲い掛かってくる。とっさの事に驚きながらそれでも避け勢いを利用して投げ飛ばす。辺りを見回すといつの間にか十数人に囲まれていた。

「貴様ら、何が目的であんな物仕込んだ?そして、何故、わざわざ姿を現した?」

戦闘員に囲まれながらも冷静に言い放った。しかしそれには答えず戦闘員達は次々と攻めてくる、祐一は舌打ちをしつつ迎え撃った。

 

「キーーッ!」

「下っ端じゃ、まともに話もできない!・・・出て来い怪人!いるのはわかっているんだぞ!!」

最後の戦闘員をハイキックで沈め声を荒げる祐一。しかし、周囲にはそれらしき気配はしない。

「ふはははは、確かに戦闘能力は高いようだな!」

高笑いが辺りに木霊し、祐一はそれの聞こえた方を見ると店の裏に建っているビルの屋上に人影が見えた。人影というにはその姿は異形すぎるかもしれない。体中を蔦が這い回り顔部分には毒々しい紫色の花になっている。

「始末する前にまずは貴様の疑問に答えてやろう。私の作り出した命令を絶対と思い込ませる蜜を菓子に練りこんでやったのさ。人間の女共は甘いものに目が無い、その上噂好きだ。まずは家族、友人がまた菓子を食べ評判が広がりどんどん私の命令を聞く人形の完成というわけだ。・・・そしてお前の前に姿を現した理由はお前が飛んで火にいる夏の虫ということだ!」

突如祐一の足元が崩れる、飛び退こうとするが一瞬間に合わずそのまま落下していく。

「くっ、変身!」

両手を上下に突き出すと腰のベルトが現れ両手をそのまま180度回転させ胸の前で交差させ一気に腰にひくとベルトのアークから蒼い光が放たれ全身を包み込んだ。光は一気に身体に収束していき収まった後には蒼いボディが現れアークの色が蒼から紅へと変化しそのまま強烈な紅い光放つ。

祐一から仮面ライダーZEROへと変わり、落ちたところから十数メートル下に着地した。するとそこには先程の怪人が不敵な笑みを浮かべ待ち伏せしていた。

「ほう、さすがにこの程度では死なんか・・・そうでなくては困る。」

「ふざけたマネしやがって・・・覚悟しろ!」

ZEROがそまま怪人に殴りかかろうとしたがその拳は怪人には届かなかった、いや途中で止めざるをえなかった。怪人の周囲にはサラリーマン、OL、子供、主婦などの一般人が怪人を守るように囲んでいた。

「てめぇ、卑怯なマネしやがって!」

「私の名はブラッディローズ、そのような品の無い呼び方は止してもらおう。それに戦場において正々堂々などと言うのは愚かだ。」

憤るZEROに嘲るブラッディローズ。思うように動けなくなったZEROに向けてブラッディローズの体中に這い回っていた蔦が襲い掛かった。両手両足に蔦が絡みつき棘が突き刺さり身体が軋みはじめる。

「ぐあぁぁぁっ!」

「正義の味方とやらは大変なものだな・・・お前達ZEROを楽にしてやれ。」

冷笑を浮かべ周囲の人々へ命令する。目に光を宿さない人々は転がっていた角材や鉄パイプを手に持ち動けぬZEROを殴り始める。軋み続けるその身体は力のない人々の攻撃でもダメージを受ける、何より心が痛い。

「守るべき人々から殴られるとはどんな気分かね?」

心底愉快そうに尋ねるブラッディローズに怒りの視線を向けるがその歪んだ笑みは変化しない。むしろ締め付けてくる力が強くなってくる

(このままでは・・・。)

打開策を考えようとした時、もう一本首に巻きつき締め上げてくる。

「そろそろ止めだ。」

「がっ!?」

締め上げる力が強くなっていき、ついにはZEROの身体が持ち上がる。

『相沢!こちら滝!!例の洋菓子やに到着した、どこにいる!?』

脳裏に滝の声が聞こえてくる。

『滝さん!?そうかこれが通信機能か。滝さん俺はその洋菓子やの地下で怪人と戦っています!人質をとられて手が出せません、何とか怪人の気をそらしてくれませんか?』

『何!?わかった、俺が行くまで持ち堪えろ!)

『頑張ってみます。』

力を振り絞り締め上げられている両手を首に巻きついている蔦まで持ってきてそのまま引き千切ろうとする。

「まだそんな力が残っているのか!?ええい、もっと激しく攻撃しろ!」

首の蔦を外そうとする手に攻撃が集中する。

(まだか滝さん!)

とうとう手から力が抜け始めたその時。

ガァァァン!

日本の警察にはまず装備されていない大口径の銃の音が鳴り響いた。その弾丸はブラッディローズの身体に命中するが、効果は薄かったようだ。

「誰だ貴様は?」

だがその注意はしっかり滝に向いている。少しだが蔦も緩んだ。

(来い!ロードウィンド!!)

地上に停車されていたロードウィンドのエンジンに火が灯り祐一が落下した穴に走り出した。そのまま地下に着地しブラッディローズに突進していく。人々はZEROに集まっており盾になる人質は誰もいない、虚を突かれたブラッディローズは完璧に無防備に突進を受けふっ飛ぶ!ZEROはその瞬間に蔦を引き千切りロードウィンドに跨りさらに追撃をかけようとした。

「待て!私がここで爆発すると上にいる人間も死にますよ。」

「どこまでも汚いやつめ!」

滝の怒声を受けても相変わらずの邪笑を浮かべるブラッディローズだがZEROはスピードを落とさない、むしろスピードを上げている。

「お前の考える事なんざ百も承知だ!」

「ひっ、一般人を巻き込むつもりですか!?」

滝はZEROの声、瞳に強い意志を感じ何かしようとしているのがわかったが、ブラッディローズは怯えるばかりである。ZEROはそれ以上何も言わずスピードののった体当たりをブラッディローズに喰らわせたが今度はふっ飛ばさずロードウィンドの先端部分にひっかけそのままジャンプした。天井を突き破り地上に飛び出て巧みにハンドルを操りさらに上空にブラッディローズを放り出す。

「爆発は上空で起こせばなんでもないんだよ!」

初の実戦でその事を理解しているZEROにとって爆発に巻き込むなどの脅しは効かない。そしてアークが紅く輝き出し胸の石が反応して緑光を放ち突き出したその輝きが右足に集まってくる。

「馬鹿な!?私の作戦は完璧だったはずだ!!」

緑光に包まれたキックがブラッディローズに命中しその身体に光が飲み込まれていく。

「ここはお前のような奴いる場所じゃねぇ・・・無に還れ!」

「ギャァァァッ!!!!」

大気を震わす轟音と断末魔の叫びと共に爆発四散するとても醜い花びら。

その光景を呆然と見ていた街の人々はそれを行った怪人を探したがすでにそこには誰もいなかった・・・。

 

 

「ったく、無茶しやがって!」

現場から少し離れた場所でボロボロになり血にまみれた祐一を発見した滝は慌てて駆け寄った。祐一は今にも意識を失いそうだ。普通ならば一刻も早く病院に連れて行くべきなのだが改造人間をちゃんと診てくれる病院があるのか分からない。だがどんどん顔色の悪くなる祐一を見て病院に運ぼうと滝が決断したその時。

「「祐一!?」」

「あなた方は!?」

祐一は薄れ行く意識の中で懐かしい声を聞いたような気がした。

 

 

                       <つづく>

 

           <<あとがき>>

 作者:今回の反省点、長くなりすぎた(汗)

 祐一:もうちょっとテンポよくいかないとな

 作者:重々承知しております。言い訳をするならまだプロローグ的なのでちょっとゴタゴタしてます申し訳ない

 祐一:まぁ、その辺は置いておいてお前、秋子さんファンを敵に回したぞ

 作者:あの部分か(滝汗)あれはあくまで秋子さん主観の気持ちであり俺の気持ちではないほ、ほんとだよ(泣)

 ??:あらあら、誰が年甲斐も無いのかじっくり話し合いましょうね(邪笑)

作者退場

 祐一:(滝汗)・・・そういえば北川いいとこなしだったな

 

 

倒れた祐一が目を覚ました時目の前にいたのは懐かしい人たちであった

一方デスクロスではついにヘルズオーガが処刑されそうになったときそれを止めた新たなる幹部現れる

再会を喜ぶ祐一達の裏で張り巡らされる罠

復讐を果たさんとするヘルズオーガによってついに非情の作戦は実行される

次回 第四話『再会・・・されど哀しみは止まず』

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