<商店街 8:37AM>

人通りの無い、ほとんど開いている店のない商店街に一台のスクーターが音を立て、ゆっくりと走っている。

「たしかこの辺りだと思ったんだけどなぁ?」

スクーターを止めて青年・国島浩輝が呟く。

そして一旦自分の居場所を確認するように周りを見渡す。

「やっぱり地図をもらって置けば良かったかな」

そう呟いてヘルメット越しに頭を押さえる。

しかし台詞の割に顔は笑っていて、特に困っているようには見えない。

「まあ仕方ないし、お店が開くまでどんなお土産を買うか考えとくのも良いか」

そう言うと浩輝はヘルメットとゴーグルを外し、スクーターから降りて歩き始めた。

「!?」

その時、浩輝は僅かだが鏡を引っかいたような耳鳴りと奇妙な違和感を感じ立ち止まった。

その気配を探ろうと辺りを見渡す、すると視界に銀色をした長髪の青年をとらえる。

「あれは?」

呟いた直後にヘルメットを被り、スクーターに跨る。

その間にその青年は建物の陰に入り姿が見えなくなってしまう。

浩輝はスクーターを走らせその後を追う。

「全く…まだ戦い足りないのかねぇ」

それは誰かに問いかけたのか、それとも自分自身に対してのものなのか。

どこか落ち込むようにして呟く。

だがそれも一瞬の事で、次の瞬間浩輝の瞳は戦士のような雰囲気を映し出す鋭いものに変わる。

そう、彼もまたカノン達とは違う幾多の戦いを制した戦士の一人であった。

しかし、彼の眼が捉えた青年は世間で言う未確認だったのか、それとも・・・・

 

仮面ライダーR【リベンジ】

繋がりを求めるもの編 仮面ライダークルス

Episode.2[偽心]

 

<水瀬家リビング 8:03AM>

リビングには四人の男女が集まっていた。

そのうち一人の男性は左肩を抑え、その向かい側にはそれを申し訳なさそうな顔で見ている青色の長髪をした女性、水瀬名雪、その隣に栞と秋子が並んでソファーに座っていた。

「名雪・・・」

不意に秋子が口を開く。

「…ごめんなさい」

申し訳なさそうに謝る名雪.まあ実際申し訳なく思っているのだろうが...

日月が叫んだ後、その声に驚いた秋子と栞が部屋に駆けつけるとそこには苦悶の表情をしている日月と、バンザイしたままカエルのぬいぐるみを掴みスヤスヤと気持ち良さそうに眠っている名雪の姿があった。

あれだけの声でも名雪は眠り続けていたのである。その光景に少しあきれる栞と秋子。

その後名雪を起こす。栞と見知らぬ青年がいることに驚く名雪だったが秋子が簡単に栞と日月がいる事情を説明した。

そして今、日月が怪我をしている部分に強烈な一撃を加えてしまった事を謝罪する。

「別に構いやしない・・・元々俺がいなければ何も起こらなかった事だ..それに普通なら自分の家の部屋に赤の他人がいるなんて思わないからな・・」

それに日月が淡々と答える。

「うにゅ、ごめんなさい…」

再び謝る名雪、今度は日月は何も言わずため息を吐き、ただ黙っている。

少しの間沈黙する四人。

「あ、あの…」

そこで栞が日月に話しかける。

「昨日は危ないところを助けていただいて..どうもありがとうございました」

ぺこりと頭を下げてお礼を言う栞。

「!?」

お礼を言われた日月は立ち上がらんばかりの勢いで、なぜか驚いたように栞を見る。

「ど、どうかしましたか?」

栞は日月の様子に多少驚き問いかける。

「あ、いや…何でもない」

「そう…ですか?」

(なんだ…この感じどこかで・・・・)

栞の言葉に奇妙な、どこか懐かしい感覚を覚える日月。

その感覚の正体を探ろうと少し考え込む。

「日月さん、どうかしましたか?」

その様子に秋子が問いかける。

「・・・!?」

いきなり教えても無い自分の名前をよばれ日月は警戒するような表情になり、無言で秋子に視線を向ける。警戒しているのはただ名前を呼ばれたからでは無いのだが..。

「あの、悪いと思ったのですが、あなたの荷物を見せてもらいました。その中に入っていた携帯電話を見て貴方のお名前を・・・」

そう言って秋子は立ち上がり、台所に向かいバッグを取ってリビングに戻る。

「・・・なんでここに?」

秋子の持っているバッグを見つけると少し表情を曇らせる。

自分の記憶が正しければバッグはどこかの道端に放り投げたままのはずだ、と日月が考えていると。

「栞ちゃんが気を失っている日月さんと一緒に家に運んできてくれたんですよ」

秋子が説明し、バッグを日月に差し出す。

それを奪い取るように掴み受け取る日月。

「この包帯もあんた達か?」

そう言って左手を見せる。言葉の通り手には包帯が巻かれていた。

返事を返しうなずく秋子。

それを見た日月は立ち上がり不機嫌そうに話す。

「介抱してくれたことには礼を言う。けど勘違いするなオレはあんたを助けたわけじゃない。」

そう言って部屋を出ようとする。

「ど、どこへ行くんですか!?」

突然の反応に栞が戸惑いながら尋ねる。

「別にどこでも良いだろう・・・あんたには関係ない」

「関係なくなんか無いです!私のせいで大怪我をさせてしまったんですから・・・」

「あんたの所為じゃないと言ってるだろう・・それにそんな大した怪我でもないんだ、放っといてくれ」

「で、でも!」

いくら言っても引かない栞に日月は段々苛立ってきた。

栞が自分の身体を本気で心配しているのは分かる。

だが今の日月にはその本心からの優しさは辛いものであった。

なぜならその優しさが今では自分の過去に触れて、自分を責めている様に捉えてしまうからだ。

「じゃあ、あんたが何かしてくれんのかよ…」

「え・・・?」

言葉の意味が分からず呆ける栞。

「口先だけなら何とでも言えるけどな、あんたが悪いって言えばあんたは何でもしてくれるのか?」

「それは・・・」

「優しいっつってもな…所詮それは偽善なんだよ…」

「えぅ・・・」

イラついて来たのか怒りを込める様に声を押し殺し話す日月、その雰囲気に押し黙る栞。

「口先でわめいても行動しても、結果に繋がらなけりゃ何にも通じない」

日月は栞を責めるのを止めない。しかし日月は顔は栞を見ていない。

床に視線を落とした状態で、まるで自分に言い聞かせるようにして話している。

「人間なんてそんなもんだよ・・・・口先だけで自分の事しか考えられないんだからな」

「そんなこという人・・・嫌いです...

何とか話そうとするが言葉が出ずそう呟く。その顔は少し泣きそうになっている。

「・・・嫌いで結構だ」

日月はそう言うと顔を背ける。

「何でそんな事言うの?

日月の言葉に今まで傍観していた名雪が悲しそうな顔をして問いかける。

「別に・・・どうだっていいだろう・・」

そう言ってそっぽを向く

「良くないよ・・・栞ちゃんは本当に心配してるんだよ・・それなのに・・・・」

悲しそうに話した後、栞の方を見る名雪。

栞はまだ泣きそうな顔で日月を見つめている。

その顔を見たとき日月は自分の視界がフラッシュバックしたような錯覚を受ける。

そして栞の姿が日月の知る、ある少女の姿に見え、過去の出来事が頭の中をよぎる。

 

赤い血...人の悲鳴…異形の影―

突き出す拳...手に伝わる不快な感触―

手をたらし...事切れる少女の体―

そして―

...ウソツキ…

 

一旦映像が途切れる、しかし日月の脳は今なお彼にその映像を見せようとする。

「…ざいんだよ・・・」

その感覚を振り切るかのように小声で呟く。その方は小刻みに震えている。

「ウゼェんだよ手前ら・・・人のことなんてどうでも良いだろうが」

震える声でそう呟く。

栞と名雪は何故かその言葉に少しだけ憤りを感じた。

「他人の事なんて知らない、別に・・・そんな事オレには関係ないからな!!」

怒鳴り声にも似た声で話す。

「人間なんてそんなもんだろ…他人の事より自分の事だけでしか考えないんだからな。実際関係ない奴の為に働いても何の意味も無い」

「そ、そんなことって…」

「どうしてそんな事言えるんですか!!?」

名雪が話そうとしたが、それは栞の叫び声で掻き消された。

「・・・何がだ?」

少し息を整えそれに対し声を低くして聞き返す日月。

「そんな事って・・・意味ないって…なんでそんなこと言えるんですか?」

栞は震える声で日月に問いただす。

少し間を置き日月が答える。

「別にオレは他人が殺されようが・・どうなろうが・・・オレには何の関係も無い!泣こうがわめこうが、助けを求めようが知った事か!!そんな事いちいち気にしてられるか!!!」

問いに対し日月は言葉をつかえながらも強い口調で返す。

しかしその肩は少しだけ震えている。

「貴方は・・人が傷ついて・・・悲しい思いをしている人がいてもそうやって突き放すんですか!?」

栞はその言葉が信じられなかった。

自分の思い人と同じ境遇にある日月が他者のことを突き放すような言葉が、なぜか自分の思い人のことを否定しているように聞こえたからだ。

(!?)

その時名雪は何かの力を感じて身を強張らせる。

ふと名雪が日月の方を見てみると、彼から黒い蒸気の様なものが出てきているように見える。

(これって!?)

突然の事にやや困惑する名雪、秋子の方は腕を組み片手を頬にそえた姿勢で自体を見ている。

栞には見えないのか、沸き起こる感情を日月にぶつけるように話しをしていた。

「あの人は、誰からも理解されなくても、他人の為に戦うのに!・・・なのに貴方は」

「・・・あんたもか・・・」

栞の言葉をさえぎる様に日月が呟く...

「えっ?」

「確かにオレには力がある、けどな・・力があるからって絶対に誰かを助けないといけないのか?自分自身の全てを賭けてでもか!?」

「あっ」

日月の言葉に声を漏らす栞...それに構わず話し続ける日月。

「どいつもこいつも!!・・・他人の為とか・・自己犠牲とか・・・そんなん聞いてるとイラつくんだよ!!!」

怒気を含んだ様に、激しい口調で話す日月。

だが身体は小刻みに震え、今にも泣きそうな表情をしていた...

「確かに他人の為に命を賭ける人は凄いさ・・・けどな、どれだけ力を持ってようが、持ち主がオレの様なクズ野郎じゃ意味ねぇんだよ!!!誰かの為に戦っても!守ろうとしてもな!!」

湧き上がる感情を抑えきれなくなったかのように声を荒げ立ち上がる日月。

肩で息を整え、何かに気付いたように顔を前に向ける。

目の前には栞が涙を流して、ただ呆然としていた...

「「あっ」」

栞と日月の二つの声が重なる。

「・・・す・ま・・ない。あんたの言ってる事は正しい・・・」

そう言って栞から顔を背け、荷物を取り部屋を抜け出す。

部屋を出るとき日月が口を動かし何かを話そうとしていた。が、それは最後まで言葉にはならなかった。

栞は泣きながら、名雪は今のやり取りに困惑し、秋子はただ黙ってそれを見送った。

 

<N県内某所とあるビルの上 9:26AM>

とあるビルの屋上付置に二人の人影があった。

いや、片方は人ではなく、常人より一回りでかい異形の影。

影は男の胸倉を掴み、ビルの屋上から男の身体を外に放り出そうとしている。

「うわっ!!わっ!やっやめてくれ!!!」

宙吊り状態にされた男は必死に命乞いをする。

それを見た影は楽しそうに口を歪ませた後、掴んでいた手を離した。

「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!??」

空中に放り出された男は叫び声を上げながら地面に向かって落ちていく。

「永久の闇に消えよ・・・」

影は指を二本立て、自分の喉を掻っ切る様な仕草をする。

そして、男の身体が地面に落ちて...沈んでいった。

そう、叩き付けられたのではなく、男は地面に沈んでいった。

まるで底なし沼に落ちたかのように男の姿が無くなる。

それを見届けた影・ハイディアス?はビルを飛び移りながらどこかへ去っていった。

 

<水瀬家 9:03AM>

「うっく・・・ヒック・・」

日月が水瀬家を飛び出してからリビングで先程から栞が泣き続けていた。

「わた・・・し・・あの人の・・こと・考えないで・・酷い事・・・」

栞は先程日月に放った言葉に対し自分を責めるように言葉を漏らす。

その隣で名雪と秋子が言葉がけをしながら栞が落ち着くのを待っている。

「私・・何も考えないで・・また、傷付けて・・・」

「栞ちゃん」

そう言って秋子は栞を優しく包み込むように抱きしめた。

「秋子さん・・・わたし・・」

自分を責める栞に秋子が優しく語り掛ける。

「あまり自分を責め続けるものではありませんよ?」

「でも、わたし・・・」

謝罪しようとする栞の口元に秋子は人差し指を立てて塞ぐ。

「栞ちゃんも、日月さんが本心からあんな事を言った訳ではないって分かっているんでしょう?」

「・・・はい…」

そう、先日大怪我をしてまで自分を助けてくれた事から先程の言葉は本心ではない。

それは分かっていたが栞はなぜか日月の言葉に過剰に反応してしまった。

今では何故あそこまで反応してしまったのか、その理由が分からなかった。

「きっと迷っているんだと思います。」

「・・・迷ってる?」

「ええ、きっと辛い事があって..けど話すことが出来なくて、それで他人とどう関われば良いのか分からなくなって・・・」

その言葉にうつむく栞。

「栞ちゃんは、まだあの人と話がしたいですか?」

「…はい・・会って・・・ちゃんと謝りたいです。」

ゆっくりと顔を上げて答える栞。

「それなら、自分が何をすれば良いのか、今の栞ちゃんならわかるでしょう?」

「・・・はい!秋子さん、名雪さん、私行ってきます」

「了承」

秋子が笑顔でそう答えると栞はまだ目に涙を浮かべながらも立ち上がり玄関に向かい、日月を捜しに外へ出た。

「お母さん、大丈夫かなぁ・・・」

栞を見送った後、名雪が訪ねる。

「大丈夫ですよ、あの二人なら」

「うん。でも・・・」

そういって一瞬口を止め、なにか考えるような仕草を見せる名雪。

そして先ほどから抱いてた疑問を口にする。

「お母さんは気づいてたの?あの人の力のこと…」

「ええ」

それに頷き答える秋子。

「・・・名雪は、日月さんの力をどう思う?」

「私は・・始めは怖かったけど・・・あの人が話していくうちに、苦しいような・・悲しいような、なんだか、つらい感じがしたょ・・・」

目を伏せて、少し悲しみを含めたように話す

「それはきっと日月さん自身の、今の心の状態を表しているのかもしれないわね」

「こころの状態?」

「そう、さっき栞ちゃんと話している時彼の力を視ていたの、その時僅かに日月さんの中から暖かい力を感じました。でもそれは…まるで無理矢理押さえ込んでいるような感じだったの」

そこで一呼吸おいてから話をする。

「何か辛い事があったから・・・だからなるべく他人と関わらない様に、ワザとあんな風に振舞ってるんじゃないかしら」

「そうだよね・・・本当に悪い人なら栞ちゃんが泣いた時あんな辛そうな顔しないもんね」

その秋子の言葉を聞いて名雪は嬉しそうに答える。

「あら名雪、気付いていたの?」

「うん、二人が目を合わせた時にね」

そう言って二人で微笑む。

「そう言えばお母さん」

「なにかしら?」

「栞ちゃんあの人がどこに居るか分かるのかな?」

日月が飛び出してからそれなりに時間がたっている。

何の手掛かりも無しに一人で探しても見つかるかどうか微妙だ。

「それもそうね。けどきっと大丈夫よ」

秋子は一度頷きながらも笑顔で答えた。

何が大丈夫なのか分からなかったが名雪は母の言葉に力強く頷いた。

「それじゃあ一応私達も探しに行きましょうか」

「うん!」

そう言うと二人は出掛ける準備を始めた。

 

<N県内裏通り 9:24AM>

「なにやってんだ..オレは?」

ほとんど車の通らない道を歩きながら日月は呟いた。

水瀬家を飛び出した後、日月は自分のバイクを探しながらさ迷い歩いていた。

しかし全く知らない土地に来て、しかも途中気を失って見知らぬ家に運ばれたので今自分が今どこにいるかさえも分からなくなっていた。

ハッキリ言うなら、迷子である。

「しかもこの服・・・・オレのじゃないし…」

日月は今、彼には少し大き目のTシャツを着ていた。

前に着ていた服は血で汚れてしまったので、秋子が祐一の部屋から借りて着せていたようだ。

(本当に何でオレはあんな事を話したんだろうな...

日月は歩いている間何度も自問自答しながら、ずっと自分が水瀬家で取った行動を後悔していた。

わざわざ自分に良くしてくれた人に対して自分は何とも子供じみた悪態をついたと日月は思う。

あの人たちは自分の事を本当に、心の底から心配してくれていた。

それは、今では素直に嬉しく思う。

しかし日月にとっては、ある意味それは苦痛であった。

(あんな人たちが力を持てば、きっと多くの人が救われるんだろうな...

そう思いながら自虐的に笑う。

(それにあの子の顔・・・どこかで見たような気が・・・・)

そこで一旦思考を中断し、ため息をつく。

(別に良いか、誰からどう思われようと…オレには)

そう思った瞬間、日月は何かを感じた。

「!!」

何かの映像が一瞬だけ頭の中でフラッシュバックして見える。

その映像には異形の影とそれに首を捕まれ宙吊りにされる人の姿が映し出されていた。

(・・・オレには何の関係もない!!)

そう考えながら日月はどこかに走り出していた。

 

<N県某市内 12:26>

「ここにも居ないんですね・・・」

周囲を見渡してそう呟き栞はため息を出す。

実際日月を探しに水瀬家を出てからだいぶ時間がたっていた。

栞は日月がバイクを取りに戻るだろうと思い、まず最初に先日自分が襲われた場所に向かった。

しかし、そこには先日のままバイクが横倒しのまま放置されていた。

しばらく待ってみたが一向に来る気配が無いのでその場所を中心に周囲を捜し歩いたりもした。

時折バイクのある場所に戻りもしたが日月は見つからなかった。

「・・・バイク置いて、どこに行っちゃったんですか?」

そう呟くと同時にまた目尻に涙が浮かぶ。

それを袖口で拭うと再び日月を探そうと歩き出す。

「−−ァ−−」

するとその時栞はどこからか声が聞こえるような気がした。

「??」

不思議に思い周囲を見渡してみると、遠くのほうから自分に向かって走ってくる人影が見えた。

「日月さん!?」

栞は探し人の姿を見て驚きの声を上げた。

しかしそれは喜びのものではなく罪悪感からくる戸惑いの叫びでもなかった。何故なら...

日月は先日のように水色の戦士の姿で叫びながら栞に向かって駆けていたのだから。

しかし走っている戦士は先日とは違い額の水色の角は左右の二本が長く伸びきっていた。

「ゥォォオアアアアアアアアア!!!」

 

<N県某市内 12:21>

栞が戦士と出会う場所の近くに一人の青年、国島浩輝が何かを探すように辺りを見渡していた。

ちなみに今はスクーターには乗っていない。

浩輝は今朝追いかけた銀髪の青年を見失ってしまったので、当初の目的通りお土産を探す為に適当に町を歩き回る事にしたのだ。

「確か、この路地を抜けた辺りだと思うんだけど・・・」

そう呟くと浩輝の耳に今朝と同じ、ガラスを引っかいたような音と妙な感覚を感じとる。

音がする感覚の方向を見るとそこには何かを抱え、ビルを上っていく異形の影があった。

「あれはマズイな・・・」

そう言って走り出そうとする。

「待て」

「!?、誰だ!!」

突然の静止の声に立ち止まる。

すると浩輝の前に今朝方見かけた銀髪の青年が道を塞ぐ様にして立っていた。

どちらかというと浩輝のほうが背が高く、年も少しだけ上に見える。

「やあ、初めまして・・・かな?」

見失った事に気付かれていたのかを確かめる事も含めて警戒しながら浩輝が問いかける。

銀髪の青年はただその場で浩輝を見据えて立っている。

「何者だ?アンタ・・・」

青年の気配に怪しいものを感じ、遠回しに聞いても無駄だと思った浩輝は直接聞くことにする。

「ヤツの戦いに手を出すな」

「ヤツの戦い・・・?あの化け物みたいなのの事かい?」

その問いに対し銀髪の青年は無表情のまま黙り込む。

青年の反応に対し、やれやれといった感じでため息をつく浩輝。

「それって、自分と同じ力を持つ仲間の邪魔はしてほしくないって事かな?」

浩輝の言葉に僅かに怪訝な顔をする青年。

「昔取った杵柄でね・・・俺は人であるものとそうでない者が分かるんだ」

「・・・なに?」

「分かるんだよ、アンタからは人と違う禍々しい力を感じるんでね」

そう、今朝追いかけて行こうとしたのは青年から人以外の気配を感じ取ったからだった。

話し終えた時お互いに身構える。

「貴様は何者だ?」

「・・・人の名前を聞くときはまず自分から、ね・・・・ま、良いでしょう!」

そう言うと浩輝はポケットからカードデッキのようなものを取り出した。

それは∀の刻印が入った黒色をしたホルダーケース。

浩輝はそれを左手に持って目の前にかざす。

すると何も無い空間から機械的なバックルのようなベルトが出現し、回転しながら浩輝の腰に装着される。

そのバックルベルトにはデッキホルダーと同じくらいの大きさの空洞があり、差込口の様に左側一方が開いて、反対側にはレバーのような物が付いている。

ベルトが装着されると浩輝は右腕を曲げ指は伸ばした状態で左肩に持って行き、左手は腰に落とした感じで構える。

「変身!」

一言叫んでから左手に持っていたデッキホルダーを腰のバックルに差込み、その直後に右手でバックルのレバーを引く。

SET IN

すると機械的な声がするのと同時にデッキを差し込んだ部分が回転し、∀の刻印の変わりに丸い鏡が前面に出され、さらにその鏡から浩輝の全身を覆う程の鏡が正面に現われる。

その鏡は徐々に浩輝に近づき、目の前に来たとたん浩輝の身体が鏡に吸い込まれる。

同時に鏡は一回転して砕け散り、中から銀色の鎧に身を包み、赤い鋭く尖った目をした銀色三本角の仮面をつけた戦士が現われる。

「こちらは仮面ライダーファング、とでも言っておきましょうか・・・」

ファングに変身した浩輝は腰に手を当て名乗る。

「仮面ライダー?・・・・ふっ・・違うな」

「なに?」

そう言うと銀髪の青年は少しだけ笑うように口元を歪める。と同時に青年の目が灰色に変化する。

青年は両腕を前に突き出し交差させ、次に手首を反して両腕を腰に落とす。

すると腰の部分の空間が歪み、それに重なるように灰色のどこか無機質を思わせるようなベルトが浮かび上がる。

そしてゆっくりと自分の顔の前で両手を×の字に構え、掌を前にする様に手首を反しながら正面に伸ばす。

「変・身」

そう言って両腕を素早く腰部分に戻す。

次の瞬間青年の身体全体が歪み、光りが身体を包み込む。

光に包まれた青年は灰色をした異形の姿に変化した。

そう、その姿は全身が灰色で覆われ、どこか妖しさを絡めた様な姿をしている。

ベルトから全身が灰色の皮膚に覆われ、更にその上に暗い灰色の第二装甲が形成される。手から肘に掛けて生体装甲が覆われ、足も膝から下が同色の生体装甲に覆われている。

頭部を覆う仮面には大きくつり上がった青い目、銀色をした四本角、中心の二本は触角のようでさらにその左右の角は天を貫くように尖って伸びていて、額には赤黒く光る目の様な宝玉がついており、口元は牙を連想させるようなマウスガードが備わっている。

「それはライダーではない・・・」

灰色の戦士に変化した青年が呟く。

「へぇー・・じゃ、アンタは一体何者なんだ?」

相手の言葉を特に気にした様子も見せず、ファングに変身した浩輝は問いかける。

「オレの名は・・アスト・・・・仮面ライダーアストだ」

そう言い終えるとお互いに構え、睨み合う。

アストとファング、誰の目にも触れない異なる力を持つ者同士の戦いが今、始まろうとしていた。

 

<N県某市内 12:26>

激しい咆哮と共に、水色の戦士は襲い掛からんばかりの勢いで栞に向かって走っていた。

「ゥォォオオオアアアアアアアアアアア!!!」

「きゃあ!?」

戦士は栞の数メートル手前で思い切りジャンプした。

それに驚き栞は思わずしゃがみ込む。

その時頭上の方で何かの音がし、その後、栞の目の前に戦士が着地した。

「え?」

栞が目をやると、戦士は何かを抱えながらしゃがみ込んでいた。

よく見るとそれはまだ幼稚園児くらいの少年だった。

「大丈夫か?」

呆けている少年に顔を向け優しく話しかける。

「・・・ぅ、ぅわああああああああああん!!!!!!」

 少し放心状態だった少年が堰を切ったように泣き出した。

それを戦士は優しく抱いてあやす。

「良かった・・・」

 少年が怪我をしていないことに安堵し呟く。

「あの、日月さん…ですよね?」

「えっ!?」

栞が呼び掛けると戦士、日月は驚いたように顔を栞に向ける。

どうやら栞のことは全く気づかなかったらしい。

栞は声を聞いて目の前にいる戦士が日月だと確信する。

「あの・・日月さん.私―」

「この子を頼む」

「えっ?あっはい!」

栞が話しかけようとするのを制して、日月が自分に泣きながらしがみ付いている少年を引き剥がし栞に渡す。

栞はどういう事なのか状況が理解できずに困惑している。

「!すまん、ハッ!!」

「え?キャァ!?」

瞬間戦士は少年を抱いた栞を抱きかかえ前方にジャンプする。

驚いて声を上げる栞。と、先程まで三人がいた場所に一つの影が豪快な音を立てて落ちてきた。

地面に着地し、振り向くとそこには、先日のハイエナと同じ顔の大型怪人、ハイディアス?がコンクリートの地面を砕いて立っていた。

先日の影は暗くて姿があまり確認できなかったが、怪人は胸と腕に甲冑を身に付け、首に紫色のマフラーを付けた姿をしているようだ。

「早くその子を連れて逃げろ!!」

そう言って栞達を降ろし日月は後ろの怪人、ハイディアス?に振り向く。

「…ユクゾ」

ハイディアス?はそう呟くと同時に三人に向かって走り出した。

日月は二人をかばう様にして立ちふさがる。

「ヌゥン!!!」

「グゥッ!!」

ハイディアス?はそのまま体当たりを仕掛ける。

それを日月はいくらか後ずさりながらも真正面から受け止める。

その間に栞は一回だけ日月に視線を向け、少年を連れて近くの建物の影に身を隠し、少年と共に戦いを見守る。

「日月さん...

そのまま押し合いが続く。

「グ・・ク・・・!!」

「フウゥ・・・フン!ゼア!!」

「うぁっく!!」

ハイディアス?が身体をひねり日月のバランスを崩し、パンチを叩き込む。

「ぐっ!ふううぅ!!」

ダメージを受けながらも日月は逆にその拳を掴み捻り上げる。

ハイディアス?はそれをいとも簡単に振り払い、続けてパンチを叩き込む。

よろめく日月にハイディアス?はさらに左、右とパンチを繰り出す。

「オオッラア!」

それを防ぎながら日月は反撃として右ストレートのパンチを放つ、しかし力が足りないのかハイディアス?はビクともせずに再び日月に拳を叩き込む。

かろうじて受け止めるが、ハイディアス?は立て続けに右ジャブ、左フック、右ストレート、左のハイキックと連続して攻撃を仕掛けてくる。

それを避け、受け止め防御する、しかし力を込めたキックに吹き飛ばされ、近くの建物の壁にぶつかる日月。

「ぐっく・・・」

起き上がろうとしている日月にゆっくりと近づくハイディアス?。

「日月さん!」

その様子を見て思わず飛び出す栞。

栞の声に気付き振り向くハイディアス?。

栞の姿を確認すると右手を上げ栞に向ける。

「ウォォオオアアアアアアアアアア!!!!」

それを見た日月がハイディアス?に向かって走り出しその右腕に掴みかかる。

「!、ジャマダ!!」

ハイディアス?は左拳を腹部に二度叩き込み引き離す。

引き離されながらも日月は栞をかばう様にハイディアス?の前に立ちふさがる。

それも構わずハイディアス?は再び右手を前に向ける。

「・・・¬≧⊂ヽÅ∫⊇∬£」

ハイディアス?が呟くと同時に、手の平から手裏剣のようなものがいくつか打ち出され日月に突き刺さる。

「ぐっあ!?」

ボディアーマーを貫く手裏剣から赤い血が流れ出る。

荒い息を吐き痛みに方膝をつく。

「・・・コンヴハキザマノバンダ」

そう言ってハイディアス?は一度腕を折り曲げ、右手を今度は栞に向けて構え、打ち出した。

が、それは栞に届くことは無かった。

「ひ、日月さん・・・!?」

「・・・・ぅっぐ・・」

栞が気付いたときには日月が両腕を左右に広げ立ち上がり、自分の身体で手裏剣を防いでいた。

手裏剣が刺さった場所から血が流れ出てその雫が地面に音を立てて落ちる。

よろめき、今にも倒れそうになりながらも日月は立ち続ける。

しかし彼の疲労を表すかのように伸びていた青色の三本角の二本が先日と同じように短いものへと縮んでいく。

そしてハイディアス?は再び腕を曲げ攻撃を仕掛けようと構える。

「日月さん!!」

栞が悲鳴にも近い声で叫ぶ。

その時ゴウッ!!という轟音と共に見えない衝撃波がハイディアス?の身体を横なぎに吹き飛ばした。

「「なっ!?」」

突然の出来事に驚く日月たち。

するとハイディアス?が吹き飛んだ反対側から声がかけられる。

「大丈夫ですか?」

「栞ちゃん!大丈夫!?」

そこには瞳に金色の光を宿した秋子と名雪が駆けつけていた。

「秋子さんに名雪さん!!?」

(あれは、あの時感じた・・・力?)

二人の登場に声をあげ驚く栞と日月。日月の方は首を動かして二人の姿を確認するだけで精一杯のようにも見える。

ハイディアス?はゆっくりと起き上がり小声で呟く。

「イマノチカラハ・・マサカ、デーヴァノチカラグ?」

そう言って秋子と名雪を睨む。

それに対し二人もハイディアス?を見やり、精神を集中させる。

日月も同じように、足が震えながらも姿勢を低く構える。

「コレホドノチカラ・・・ワレダケデハ、アヤウイカ・・・」

そう言うとハイディアス?は大きくジャンプして近くのアパートや民家を飛び移りながら逃げ去った。

その姿が完全に見えなくなるとその場にいる全員の肩の力が抜けた。

秋子と名雪の瞳の色が戻り、日月は元の人間の姿に戻る。

元の姿に戻る時に手裏剣も身体から抜け落ちる。

そして方膝をつき、そのまま倒れる日月。

「日月さん!?」

倒れた日月に駆け寄る栞、秋子と名雪も二人に駆け寄る。

倒れている日月に必死に呼びかける栞。

「ぐっ!うぅ・・・!!」

喘ぎながらうずくまる日月、そしてその顔がしだいに干からびていく。

「日月さん!日月さん!!」

栞は涙ぐんでいた。

目の前で、命を賭けて自分を救ってくれた青年に対して、なぜ自分はあんな事を言ってしまったのだろう。

あまつさえ今も自分が飛び出した所為で命の危険にさらさせてしまった。

そんな罪悪感が栞を包む。

涙がこぼれ落ち日月の顔にかかる。

栞の呼び声を聞きながら、日月はゆっくりと呟いた。

[すまない]・・・

それは声には出なかったが確かに栞に向けての謝罪の言葉。

深い闇に落ちていくように日月は再び深い眠りについた。

 

Episode2[偽心]Closed.

To be continued next Episode. by MaskedRider Revenge

cross story

 

 

次回予告

ハイディアス?との戦いにより再び眠りに付いた日月。

そんな中ファングとアストは激しい戦いを繰り広げていた。

アスト「こいつ・・・出来る!」

ファング「まともにやればこっちが不利か!」

同じライダー同士、ファングを止めるアストの狙いとは。

そして、夢から覚めた日月は過去の出来事を思い出していた。

日月「この町に来てから…か?でもなんでまた・・・・」

栞「...気が付きました?」

傷ついた日月を看病していた栞。

そんな彼女に対して日月は謝罪の言葉と自分の過去を語りだす。

「オレは・・・本気で..命がけで誰かの為に戦う事ができないんだ」

 

次回、仮面ライダーR【リベンジ】

繋がりを求めるもの編Episode3「謝罪」

その心に宿るのは恐怖か、悲しみか・・・

 

 

 

設定資料

 

国島 浩輝(くにしま ひろき)

年齢25歳 (妻子持ち)

本編に(予定では)微妙に関わる作者の一(妄想内)作品の主人公だった人。

教団とは違う組織、生物研究所SACREDと戦い壊滅させた経験を持つ。

この戦いの所為か、人で無い存在を感知する能力が付いたり、時折いやに人生を悟ったかのような発言や雰囲気を出すときがある。

普段は昼行灯に見られているが結構生真面目な一面もある。

ちなみに大学卒業後博士号を取得しており、新薬やオリジナルゼリーを開発するのが趣味。

最近では「ズェリー」や「グミ?」といった、ある意味凄い味商品を開発したとの事。

 

仮面ライダーファング

 

国島浩輝がBバックルにエースホルダ―を装着して変身した姿。

変身ベルト・Bバックルにエースホルダーをセットする事で、転回したベルトミラーから不可視エネルギーを半実体化させた鏡壁「フォースウォール」を放出。

それを通り抜けることで超金属ブレイヴアーマーを纏う仮面ライダーファングに変身できる。(ちなみにファングは∀をモチーフにしている。)

背中腰につけた折り畳み式の長双鎌「Sスライサ―」の溝に、デッキ内にあるカードをスライドさせる事により様々な武装や力を使うことが出来る。

(カードは左側から抜き取ることが出来て様々なコンボの組み合わせがある。)

クルスやアストたちと違い、身体の構造などが変化する訳ではない。

アストは丸みのあるひし形の目をしていてこちらの目はやや切れ長といった感じである。

 

 

ハイディアス?

 

ハイディアスWと同種の怪人、Wより大柄で力も有るがスピードは変わらない。

掌から風車之風切(ふうしゃのかざきり)という手裏剣を打ち出す

標的を高所から落とし地面に沈めるという殺人方法を行っている。

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

後書き…というかパロディ雑談

はい!カメリベ第二話如何でしたか!?

秋子「没!(高速)」

ォフッ!(吐血)

栞「何ですかコレは!?」

名雪「変な人たちも出てるお〜」

栞「そんなのはどうでも良いんです!!」

どうでもって・・・一応物語りに深く関わる人なのに・・・

栞「そんな事より私のセリフが酷いです!!私こんなに性格酷くありません!!」

えっと、出番が多いって事で許してもらえませんか?

秋子「却下!」

栞「そんな事言う人嫌いです!!」

仕方ねーッショ!?これ書いてる時テスト期間中だったんだから!!

栞「それで落ちてたら救い様ありませんね」

あ痛た多々・・・

浩輝「まあまあ、そこら辺にしときましょう。話進みませんよ?」

そ、そう。今回はこの国島浩輝さんを紹介しようと思ったんですよ。

秋子「そう言えばあなたはとある組織を壊滅させた経験があると描かれてますけど?」

浩輝「壊滅って言っても自滅に近いものでしたからね。それにあまり大きな組織でもなかったんですよ」

本当ならオリジナルライダーでやろうかと思ったんですけどねぇ...

どう始めればいいか思い付かなかったのでオマケ的に出てもらおうかと。

浩輝「オマケ、ねぇ...」

(何やら嫌な空気が..)

ま、まあ次回戦闘で目立てると思うからいいじゃん!?(汗)

(それに何時かネタとして使うかもしれないし...)

日月(オレ主役なのにメタクソにやられてるしな...)

秋子「ところで国島さんはオリジナルゼリーを作っているようですけど」

浩輝「よろしければ差し上げましょうか?」

秋子「良いんですか?ならこちらもお返しにこのジャムを差し上げます」

―当人達+日月以外速攻で逃亡―

しかし作者だけは浩輝に先回りされてしまった!

日月「なんだ?どうしたんだ?」

日月君...君もいつか必ず作中で分かる日が来るよ。

ていうか秋子さん何故ジャムとズェリーとグミ?を混ぜてイルノデスカ?

なんか二人とも顔に陰出来てんすけど...

な、ちょ!まっ!!Ohのう!脳!!ノ・・・!!

 

 

 

 

 

nN” u”―――!!!!

 

 

 

作者死亡に尽き終了

AYU氏(うぐぅ・・・全然説明になってないよ〜)

浩輝「それじゃ僕はコレで...」

秋子「国島さん、宜しければこのズェリーにグミ?の作り方を教えていただけませんか?」

浩輝「良いですよ、このジャムの作り方を教えてくれればの話ですけど...」

秋子「ふふふふ・・・」

浩輝「はははは・・・」

栞「あ、秋子さん怖いですう〜」

名雪「お、お母さんと互角の空気作る人初めてだよ」

日月「ていうかオレの活躍は何時なんだあああああああああああぁぁ!!?(壊)」

 

 

 

・・・終わっとこう...

 

 

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