<N県遺跡発掘現場 03:52AM>

まだ空に昇っている月の光が、木々や遺跡を不気味に照らしていた。

その遺跡近くに、ふら付きながら動いている影がいる。

影は昼間、クルスに弾き飛ばされたハイディアス[シータ]だった。

「グゴ、デーヴァ・・・ヌ゛?」

ハイディアス[シータ]は前方に自分以外の影を見つけ足を止める。

「こんな所にいたのか・・・・」

呟きながら影はゆっくりと近づく。

「ナンザ、キザン!?」

ハイディアスシータは影に向かって叫ぶ。

影は何も答えずに近づいていく。

「・・・・ハアアアァァ!!」

ハイディアス[シータ]は叫びながら影に飛び掛かり、左右の手を振るう。

影はそれを身体を反らしてかわすと、ハイディアス[シータ]の腹部を殴る。

その一撃で一瞬蹲った所で背中を殴りつけ、さらにアッパーをくらわし吹き飛ばす。

「グ!・・・グヌ・・」

ハイディアス[シータ]を追う様に影は歩き出す。

そして月明かりに照らされてその全貌が映し出される。

月に照らされた全身は、ベルトから全身が灰色の皮膚に覆われ、更にその上に暗い灰色の第二装甲が形成されている。手から肘に掛けて生体装甲が覆われ、足も膝から下が同色の生体装甲に覆われている。

頭部を覆う仮面には大きくつり上がった青い目、銀色をした四本角、中心の二本は触角のようでさらにその左右の角は天を貫くように尖って伸びていて、額には赤黒く光る目の様な宝玉がついており、口元は牙を連想させるようなマウスガードが備わっていた。

「ゾンズガタバ!?バズガ・・・ビザァバ、ゴルド―!?」

その姿を見てハイディアス[シータ]は驚きの声を上げる。

だがハイディアス[シータ]は全てを言い終える前に、腹部に鈍い音と共に小さな衝撃を受ける。

腹部には灰色の両刃剣が突き刺さっていた。

「その名の戦士はもう居ない・・俺の名は・・・アストだ」

アストは自分に言い聞かせるように呟く。

そして突き刺した箇所から青白い炎と共に、青い十文字の様な紋章が浮かび上がる。

その炎は徐々に燃え広がっていき、紋章が一際輝いた瞬間ハイディアス[シータ]は爆発霧散した。

「俺に・・・・伝説を変える事が出来なかった俺には・・その名前を名乗る資格は無い」

爆煙が治まるのを見届け振り返る。

すると、突然何かが擦れる様な、ひび割れる様な音がした。

「!?」

アストが周囲を見渡すと、ちょうど遺跡の反対側の空に少量の稲妻と共に、ノイズが走った様な歪みが見える。

「この感じ・・・引き寄せられているのか?この世界のカノンの力に・・・・」

しばらくするとその現象は収まり、元の静寂が戻ってくる。

「この世界の闇を取り除く前に・・・・奴等を蘇えらせる訳にはいかない」

アストはそう呟くと、人間の姿へと変わる。

その姿は月の光を反射し、美しい銀色をした長髪が目立つ青年のものだった。

「カノン・・・・覚醒する前に手を討たなければならない・・・奴等がこの世界に来る前に」

青年は僅かに表情を歪め、歩き出す。

彼は知っていた。

人を守る為に望む力が・・・・新たに破滅の力を呼んでいる事を。

だが、この世界の住人でその事を知る者はいなかった。

彼はどこへとも無く歩き、闇の中へ消えていった。

まるで人の心の闇を歩くように・・・空に浮かぶ月は、ただ美しく・・・・優しく淡い光を放っていた。

 

仮面ライダーR【リベンジ】

盟約に縛られし者達 

Episode.5[行動]

 

<とある港町海岸沿いの道路 7:23AM>

空に日が昇った頃、一人の青年を乗せた一台のバイクが海岸沿いの道を軽快に進んでいく。

バイクはいくらか走った後、ゆっくりと道端に寄って止まる。

その青年はバイクに跨ったままヘルメットを脱ぐ。すると、中から銀色の長髪が風に煽られ美しく揺らめいだ。

首を振って長髪を背中に追い遣ると、ある山を見つめる。

そこは数時間前にカノンが未確認生命体と戦っていた場所であった。

しばらくその場所を見続けていたが、ふと太陽のある方角に目を向ける。

普通なら目を覆ったりしないと、眩しくてまともに見る事も出来ない筈だが、彼は少し目を細めるだけだった。

そして、彼はヘルメットを被り直してバイクを走らせる。

目的を果たす為に。

 

<国立文化財研究所前 9:38AM>

「う〜ん」

研究所から少し離れた場所に、一人の青年が呻っていた。

彼の名は国島浩輝。彼は今朝早くにここで起きた事件について調べに来ていた。

だが、未だ警察の調査が続いており、中に入れず細かい情報も入手できないので困っていたのだ。

「聞き出せた中で気になるのは辻斬り。見事に切断された鉄製扉。それと鎧武者・・・・か」

ポケットから手帳を取り出し、確認するように呟く。

情報の中には一人の女性が鎧武者と戦っていた事は無かったようだ。まあ、有ったとしてもデマと思うだろうが。

「未確認の事件もそうだが・・・この騒ぎに乗じて動き出す奴が出るかもしれないな」

顎に手を添えて考え込む。

グウゥゥゥゥ〜。

不意に浩輝の腹が鳴った。

「・・・・まずはカルビ丼でも食べながら考えるか・・・俺には他にも調査方法が有るし」

言いながら手帳をポケットにしまい込む。

そして財布を取り出し、いくら入っているか確認しながら歩き出す。

「お、豚丼タダ券!カルビは・・・・無いか」

 

<とある港町山頂の神社 10:22AM

山頂の神社の大きな鳥居の前に丸い物体が動いていた。

「ここだム〜。こっから想翼の波動を感じるム〜」
鳥居をくぐり、社殿へと続く石畳の上をポールは歩いていく。

「昨日は遠くに行っててカノンの気配が分からなかったけど・・・その御陰で良い物を手に入れられそうだム〜」

無邪気そうに、だがその容姿から影を含んだ様に邪悪な笑みを浮かべる。

だがポールが社殿に数メートル程近づくた時、不意に山道からバイクが走る音が聞こえてくる。

「だ、誰か来るム〜!?」

ポールは素早く手足や耳を引っ込める様に身体を丸める。

その直後一台のバイクが神社に現れる。

「ここは・・・」

一旦バイクを止めると、青年は社殿に顔を向ける。

不意に鳥居の下にいる、丸い球体となったポールが青年の視界に入った。

「アレは」

青年は何を考えたのか、急にバイクを走らせてポールに突っ込んでいく。

「ムムー!!?」

轢かれる寸前ポールは横に飛び退き、難を逃れた。

青年は思い切りブレーキをかけて止まり、飛び退いたポールに顔を向ける。

「・・・いい加減その下手な擬態を解いたらどうだ?」

(な、何でバレてるム〜!!?)

青年の言葉に驚くポール。

(ま、不味いム〜。まだ調査終わってないのに、けど今はトンズラ咬ますに限るム〜)

そう結論付けると、ポールは手足を地面に突き出し、その反動で森の方の茂みの中に飛び込んでいった。

「逃がすか!!」

青年はポールを追いかけようと茂みの中に向かってバイクを走らせようとする。すると青年は一瞬だけ社殿の方に顔を向けた。

何を考えているのか、ヘルメットで隠れた表情からは伺えない。

そして顔を前に戻し、バイクを走らせて林の中に入っていく。

 

ポールはまるでボールのように跳ねながら森の中を移動していく。

青年の方は道無き道を猛スピードでバイクを走らせポールを追いかける。

しばらく森の中での追走劇を続けると急にポールが止まる。

急に止まったポールを抜き去り、青年は正面に回り込んでバイクを止めた。

そしてお互いに相手の顔を睨みつける。

「ム〜、しつこいム〜!一体お前は何者なんだム〜!?」

ポールは青年に向かって短い手を突き出し叫ぶ。

「・・・さあな」

そう言うと青年はバイクから降りてポールと対峙し、一歩踏み出す。

「!?」

不意に青年は自分に向けられる殺気を感じ、横の茂みに飛び込む。と同時に青年が立っていた場所を何かが通り過ぎた。

青年は直ぐにその何かがいる場所に目を向けると、先程自分が立っていた場所に馬の顔をした二体の怪人が立っていた。

二体とも鎧を着けた様な身体をしており、腰の辺りには機械的なベルトを身に着けている。

「もう別の奴が来たのか。やはり、また封印の綻びが出たという事か」

二体の姿を見て、驚くより悔しそうに話す。

「Νダボス、Νダリウォ!あの妙な人間を処分するムー!」

ポールは二体に叫ぶと、自分は茂みの中へ飛び込み逃げていった。

ポールが居なくなるとダボスとダリウォは青年に飛び掛る。

青年はその場から飛び退き、二体の突進をかわす。

「ルラヴィババギガ、ギザァバゾボドズ!!」

青年に向き直り、そう言い放つとダボスは腕を横に振り払う。

その手にはいつの間にか杖が握られていた。杖の存在に気付くのが遅れた為、避け切れず杖の先端がヘルメットに当たる。

衝撃でヘルメットが外れ、青年の顔が現れる。

「オバゲザ!?」

青年の顔を見た二体は驚きの声を上げる。

「監視者は居なくなったか・・・ならちょうど良い」

青年は特に気にした様子も無く、精神を集中する。

すると腰から灰色のベルトが浮かび上がる。

そしてゆっくりと自分の前で両手を×の字に構え、掌を前にする様に手首を反しながら正面に伸ばす。

「変身」

そう言って両手を素早く腰部分に戻す。

するとベルトから光が発せられ、青年の姿がアストのものに変わる。

「イギリイダバ?バンギャグジャ!!」

「バンギャグジャ、ビザラバ・・・ゴンドゴコ・・・ゴドク!!」

二体は憎しみの篭もった声で叫ぶ。

アストは何も言わずに二体に向かって歩き出す。

 

<とある港町海岸沿いの道路 11:10AM>

「ここはどこだ?」

道端にバイクを止めて呟く晃。

彼は水瀬家を出て直ぐに元いた町に戻ろうとしたのだが、今は途方にくれている。

元々適当に放浪していたので、帰り道どころか今時分が何所に居るのかさえ分からなかった。

途中で地図を購入したが、現在地が判らない為に意味が無いことに気付き落ち込んだりもしたのは別の話。

はっきり言うなら、また迷子になったのである。

「あ〜、せめて場所と方角が判ればなぁ」

情けない声を出してがっくりと肩を落とす晃。

ため息を吐いてポケットから折り畳まれた地図を取り出す。

地図を広げようとした瞬間、一際強い風が吹いた為つい地図を離してしまう。

「あ!ちょっ、まて!」

風に煽られて地図は空高く舞い上がり、離れた浜辺の方に飛んでいく。

晃は急いでバイクを走らせて地図を追いかけ始めた。

 

<とある港町山頂付近 11:25AM>

激しい戦いが繰り広げられ、戦場は神社からは遠く離れた森の中に移っていた。

「覇っ!!」

アストはジャンプしてダボスに蹴りを放つ。

強烈なキックがダボスの顔に決まり、吹き飛ぶ。

「ヌウッ!」

ダリウォは吹き飛んだダボスに近づき、庇うように前に出る。

「この程度か。どうやら封印の所為で力が出し切れない様だな」

構えを取りながらアストが話す。

二体を相手にも関わらず、アストの方が優勢な様だ。

「だが、貴様らはどうやって・・・いや、何故この世界に来た!?」

オジェヅドゥゴボルガ!?

そう言いながら、ダリウォはアストに襲い掛かる。

アストは動じず、飛び掛ってくる勢いを利用して逆にダリウォにエルボーを叩き込む。

溜まらずよろけるダリウォの顔面に続けて左パンチ、右フックと次々パンチを叩き込んでいった。

「バア゛!!」

アストとダリウォの抗争に割って入るようにダボスがアストに組みかかる。

「くっ!?」

アストは腕を振り上げダボスを振り払い、空かさずパンチを叩き込む。

ダボスはよろめきながら、ダリウォは飛びのいてアストから離れ、距離を置く。

バザァバ、ゴセオドドゥバ・・・

ダボスは顔を手で押さえながら呟く。

ア゙ラグ・・・リグギタナ

「ア

ダリウォの言葉に頷くダボス。

話しながらも二体はアストを睨みつける。

「クオオオオオオオン!!!」

突然ダボスとダリウォの二対は、馬の鳴き声に近い雄叫びを上げる。

すると、二体の下半身から新たに二本の足が現れ、正しく馬の四本足となった。

「疾走体!?まさか、ここまで封印が弱っているのか!!?」

二体の変化を見て初めてアストが驚きの声を上げる。

二体はゆっくりと四本の足を動かしながら、左右に広がる。

「ブルルルルルルルル!!」

二体は前足を上げ、雄叫びを挙げて駆け出した。

その走力は先程以上に素早いものとなり、二体は飛び掛るようにアストに突進する。

アストは前屈みに飛び込んで二体をかわす。

その時アストの瞳は、二体の腰部分の機械的なベルトを捉えた。

(あれは!?・・・そうか、そう言うことか!)

アストは前転をしながら態勢を整え、二体に向き直る

「貴様ら!それを使うと言う事がどういう事か分かっているのか!?そんな無理な変化を行えば心を失うぞ!!」

アストは怒りを含んだ声で叫ぶ。

それに構わずダボスは杖を構え飛び掛り、アストの顔を狙って杖を突き出す。

アストは横に飛んでかわして回し蹴りを放つ。だがダボスはそれを前足を上げて蹴り落とす。

「ぐっ!!」

突き出した足を蹴られ、体制を崩すアストにダリウォが体当たりを仕掛ける。

「ぐあぁっ!!」

体制を整える間も無く、大きく吹っ飛ばされて地面を転がる。

そして、間を置かずにダボスは地面を転がるアストを馬の脚力で踏みつけようと、前足を大きく持ち上げ力の限り振り落とす。

「っ!!」

地面を転がっていたアストは、振り下ろされる足をそのまま転がって避ける。

しかし、ダボスは攻撃の手を休める事無く何度もアストを踏みつける。アストは避ける事で精一杯で立ち上がる事が出来ない。

「ブルルルウウウゥ!!」

ダボスはいくら振り下ろしても攻撃が当たらない事に苛立ったのか、声を張り上げながら前両足を大きく持ち上げる。

瞬間、アストは転がりながら、何も持たない手から灰色の両刃剣を生み出し素早く切りつける。

「ゴッ!?」

アストの両刃剣がダボスの左足をかすめ、少し怯んだ様子を見せ後退するのと同時に、アストは転がった勢いを利用して片手で地面を跳ねつけてダボスと距離を取る。と、急に視界が明るくなる。どうやら今のやり取りで森を抜けたようだ。

―ザアアアアアァァァァ―

アストの普通の人間より遥かに鋭い聴力が、近くで水の流れる音を捉えると同時に身体のバランスが崩れる。

「!?」

何が起こったのか分からず視線を後ろに向けると、そこはかなり高所の崖だと言う事が分かった。

アストが視線を外した一瞬の隙を見逃さず、ダリウォは大きく飛び跳ねてアストに突っ込み両前足で思い切り蹴り飛ばした。

「がっ!!」

強烈な蹴りを受けてアストの身体が空中に投げ出された。だが、下には彼が落ちるべき大地が無い。

「うわああああぁぁぁぁぁぁ...!!!」

空中に放り出されたアストは為す術なく谷底へと落ちていった。

そして、声が聞こえなくなるとダリウォとダボスはアストが落ちた場所を見下ろす。

「・・・ジンダバ?」

ダリウォがダボスに同意を求めるように尋ねる。

「ザバナ、ゴドデキゾディジズ・ャバサドゥバゴボゲンガバ」

そう言うと踵を返してダボスは森の中へと歩きだし、ダリウォもそれに続いて森の中へと歩いていく。

やがて二体の姿は森の中に消えていった。

 

<浜辺 12:24PM>

夏真っ盛りだと言うのに海水浴を楽しんでいる人の姿はそれほど無い浜辺を、一人の青年が息を切らせながら走っていた。

そんな彼の視線の先には風で舞い上がり、まるで彼をおちょくるかの様に一枚の紙が飛んでいる。

今、晃は地図が風に煽られて浜辺の方に飛んでしまい、仕方なくバイクから降りて浜辺を走っているのだ。

「オレの事・・・嫌ってるのか?あの地図・・・」

タダでさえ走りにくい砂の上を長い間走り、もう放っていきたい気持ちになりながら晃は誰にとも無く呟いた。

すると突然、風に煽られていた地図が一気に砂浜に向かって落ちていく。

そして、偶然にも地図はパラソルの下でくつろいでいる女性の顔に覆い被さる。

「あっやば・・・」

女性は地図を顔から離し、突然顔に紙が被さった事に少し困惑しているのか首をかしげている。

晃は罰が悪そうにしながら、謝罪ついでに地図を返してもらう為に声をかける。

「すみませーん」

それほど大きな声ではなかったが、女性は晃の存在に気付いたようだ。

晃は待たせないように小走りで女性に近寄る。

「あの、すみません。風で地図が飛ばされちゃって・・・」

気まずそうに話す晃に彼女は微笑んで地図を手渡す。

「旅行ですか?」

「いえ、実家に帰ろうと思ってたんですけど・・・」

女性の言葉に困ったように頭を掻く。

「どこをどー行けば良いのか、分からなくなっちゃったんですよ」

「それは大変ですね」

たはは〜、と笑って話す晃に対し、女性は本当に心配そうだ。

「それで、あの・・・すみません。ここってどの辺なんでしょう?」

そう言うと晃は女性にも見える様に地図を広げて、目的地と思われる場所を指差す。

「取り合えず埼玉県に出れば、何とかなると思うんですけど・・・」

「う〜ん。ここからじゃ、ちょっと遠いかな」

言いながら女性は地図を覗き込み、指を指しながら現在地、そして目的地付近までの道順を説明する。

「瑞佳さーん!! マスター!!」

晃が女性から説明を受けていると、遠くから誰かの声が聞こえた。

女性の方も気付いたようで周囲を見渡して声の主を探している。

「祐さん!!」

女性が声の主を見つけて声を出す。

晃も同じ方向に視線を向けると一人の青年が、おそらくこの女性を探して叫んでいる。

〔・・・ノ゛・・〕

その青年の姿を捉えた瞬間、晃の視界がノイズが走った様に歪んだ。

(な、なんだ!?)

「佳乃ちゃーん!! 瑞佳さーん!!」

また青年が大声を上げると女性がパラソルから出て、彼に向かって大きく手を振った。

「祐さーん、こっちこっち!」
「瑞佳さん!」

この女性の名前であろう、長森瑞佳の姿を見つけた祐と呼ばれた青年、相沢祐一がそのパラソルに駆け寄る。

(この人・・・どっかで?)

〔・・・ノ・・・ン〕

「瑞佳さん、佳乃ちゃんは?」

祐一は周囲を見渡して瑞佳に尋ねる。

「私が来た時にはもういなかったよ。ここでマスターがイビキをかいているだけで……
……くそっ! 手遅れだったか?」

瑞佳の返答を聞いた祐一が悔しそうにそう言う。

「何かあったの? それにその傷……

(何をやらかしたんだ、この人?)

祐一の傷を見た晃は突然浮かんだ疑問を他所に、その傷を見て鳥肌を浮かべた。

心配そうな顔をして瑞佳がそう言った時、ビニールシートで寝ていた男性が大きく伸びをしながら起きあがった。

「ふわああ……よく寝た」

そう呟き、男性は瑞佳と祐一の顔を見回す。

「おう、瑞佳に祐一。来てたのか」

「来てたのかじゃないよ、マスター。いつから寝てたの?」

(って言うか居たんだ・・・)

瑞佳が呆れたようにそう言うとマスターと呼ばれた男性は苦笑を浮かべてみせた。どうやら結構長い間眠っていたらしい。肌も陽に焼けてすっかり黒くなっている。

先程話している時、晃は全くマスターの存在には気付いていなかった。

「マスター、佳乃ちゃんは?」

「ン〜? 佳乃ならあの島まで泳いでくるって言ってたぞ。流石はここ育ち、俺はつきあえんからここで寝ていたって訳だ」

そう言ってマスターが指さしたのはこの浜からはそこそこ距離の有りそうなところにある小さな島だった。泳いで行くにはなかなか大変そうな距離である。もはや中年のマスターにはかなり厳しい距離だろう。

……あの島……

「うわ、すごいな」

マスターの指が指し示している島を見て祐一は厳しい表情を浮かべる。対して晃は感心した様に呟く。

そこには自分だったら多分溺れるだろうと思い、そこまで泳いでいったと言う佳乃という人物に対する尊敬の念が含まれていた。

「くっ……

祐一は波打ち際まで走ると悔しそうに唇を噛み締めた。

彼等との関わりが無い晃には何が起こっているか、祐一が何故これほど焦っているかが分からず困惑していた。

「祐さん、あれ! あれじゃダメかな?」

いつの間にか祐一のすぐ後ろまでやって来ていた瑞佳が指さしたのは海上を軽快に走るジェットスキーだった。

……ナイス、ナイスだよ、瑞佳さん!」

祐一はそう言うと一気に走り出した。

「どうしたんだ、アイツ?」

晃と同じく理由を知らないマスターは祐一の様子に首をかしげる。

その背中を見送る晃の頭の中で、響いていた声が一層鮮明なものになる。

〔ァ・ノン・・・ヵノ・・ン〕

「・・・カノン?」

「え?」

晃は先程から頭の中で聞こえる言葉を呟く。

瑞佳は晃が呟いた言葉に驚いているようだった。

「・・・・どうしたんですか?あの人」

頭の中で聞こえた声を放って置く事にして、晃は瑞佳に素朴な疑問を尋ねる。

「え?えっと・・・」

瑞佳は本当の事を言う訳にもいかず、少し慌てる。

「ところで瑞佳、そっちの彼は知り合いか?」

ようやく晃の存在に気づいたマスターが瑞佳に訪ねる。

「あ、いえ・・・」

「ちょっと道を尋ねられてたんだよ」

いきなり話しかけられ口ごもる晃の代わりに、瑞佳が先程までの経緯を祐一の様子の事を抜きにして説明する。

「―と言う訳なんだよ」

「そうか、だが普通実家までの道順を忘れるか?」

話を聞いたマスターが呆れたように言う。

「まぁ・・・色々あって目的もなく放浪してたんで・・・」

「まさか家出じゃないだろうな?」

マスターは晃の表情が曇ったのを見て訪ねる。

「まぁ・・・その・・半分許可も取ってますから・・・・」

「半分ってなんだ、半分って。まぁ、許可を取ってるなら別に良いんだがな」

それだけ言うとマスターは横に寝転がる。どうやらまた寝るつもりのようだ。

そんなやり取りをしている間に祐一は浜辺に戻ろうとしているジェットスキーに向かって走っていた。

「悪いな、ちょっと借りるぜ!」

「お、おい!!」

遠くで祐一の声が聞こえた晃は声のした方に顔を向ける。

視線の先では、浜辺に戻ってきたばかりのジェットスキーを半ば無理矢理奪い取り、祐一は向こうに見える小島へとジェットスキーを走らせはじめていた。

「あの・・・」

晃は祐一の姿を見ながら瑞佳に話しかける。

「何ですか?」

どんどん二人の視界から遠ざかって行く祐一はジェットスキーをほぼ全速で走らせていた。

「あれって盗み・・・ですよね」

「あ、後でちゃんと返すから大丈夫だよ」

(良いのかよ・・・)

晃の言葉に瑞佳は苦笑いを浮かべて答える。彼女もこれが犯罪行為という事は分かっていて多少罪悪感も感じているようだ。

緊急事態の為に止むを得ないのだが、この場でその事を知っている者は瑞佳の他にはいない。

その事を知らない晃は疑惑の視線を瑞佳と海上の祐一に向けた。

「くるもんか・・・・」

二人が話していると突然後ろから声が聞こえた。

振り向いてみるとそこには、小学生くらいの少年が俯きながら立っていた。

「きっと怖くなって逃げ出すに決まってるよ!!」

いきなり叫ぶと少年は走り出した。

「あ・・・!」

「ちょ、オイ!?」

二人が止める間も無く少年は踵を返して走り去ってしまった。

「・・・・何だったんだ?」

晃はただ呟いた。

 

<とある港町山中の川 12:55PM>

流れる川が木々の隙間から木漏れ日を受け、それ自体が輝きを放つように光っている。

その川の縁に銀髪の青年が下半身を川に浸かったまま、眠っているかのように俯せになって倒れていた。

そんな彼の近くにある茂みから、ガサガサと草を掻き分ける音を出して一人の女性が現れた。

「あっ」

茂みから出てきた女性は、川縁で倒れている青年を見つけて驚きと疑問が混ざったような声を出す。

一瞬どうしようか迷いながらも、彼女はゆっくりと青年に近づいていった。

 

<山頂 12:58PM>

晃たちがいる浜辺を一望できる山の頂上にある一本の木から、背中に鳥の翼を生やし、顔にフードを被った異形の人影が浜辺にいる人々を見下ろしている。

「フゥー・・・」

異形の人影・グメル・Э・ツルバは大きく方を竦めてため息を出した。

グメルは顔を上げて獲物を見定めるように視線を動かし、その目が遠くの浜辺の堤防を歩いている少年に止まった。

グメルは少年を獲物に決めると膝を曲げて一気に飛び上がった。

 

<浜辺 13:05PM>

「!!」

突然晃の頭の中に、異形の陰の映像が、二つ別々にフラッシュバックして見えた。

(二体・・・別々のヤツがいる!)

「どうかしたんですか?」

身を強張らせた晃を見て、瑞佳が話しかけてきた。

「あ、いや・・・じゃあオレ、もう行かなきゃ。どうもありがとうございました!!」

そう言うと晃はさっさと堤防の方に向かって駆けだした。

瑞佳はその様子にただ呆然と見送るしかできなかった。

(海の上は行きようがないし・・・任せても大丈夫だろ!)

晃は走りながら二体別種であり、別々の場所に現れる怪人の存在を関知していた。

だが、彼は知らなかった。

自分が無意識にカノンと出会っている事を感じていた事を。

それを本能で感じていたから、任せるという考えが出た事を本人は知る由も無かった。

 

<堤防 13:14PM>

堤防を走っている晃はまるで本能に従うかの様に、周囲を見渡し異形の存在を探す。

−バンッ!−

すると突然空中から、空気を詰めたビニール袋を割った様な音が聞こえた。

音のした方向をみると、一人の少年の上空の空間がドーム上に下方に向けて歪んでいくのが見える。

浜辺にいる人々はその事に全く気づいていないようだ。

「くそっ!!」

晃は走るスピードを上げる。

 

空中を滑空しているグメルは、狩りの舞台が整ったのを見て目を細める。

そして、そのまま猛スピードで少年に頭突きを喰らわせようと、顔を下にして頭を突き出す。

このまま行けば少年はこの行為で気味の悪い音を立て、吹き飛ぶ筈だった。

しかし、グメルが予想していた感触は何時まで経っても起こらなかった。

どういう事か分からず、滑空時間も限界なので仕方なく足を地につけ振り返り、少年がいた地点を見てグメルは予想外の事が起きた事を知る。

視線の先には晃が膝を着き、少年を守る様に自分の背後に追いやっている。

少年が襲われる寸前に、晃が抱えてグメルの強襲をかわしていたのだ。

「・・・大丈夫か?」

「う、うん」

晃が尋ねると少年は驚きながらも返事を返す。晃は気付かなかったが、この少年は先程浜辺から走り去った少年だった。

「じゃぁ・・・早く逃げろ!!」

晃が話した直後、グメルは二人に向かって走り出していた。

晃は近づいてきたグメルに飛び蹴りを喰らわせ、続けざまにパンチを繰り出した。

グメルは拳を払い除けて逆に晃に殴りかかり、晃はグメルの肩を押さえてそれを止める。が逆の手で身体を押され地面を転がる。

空かさず起き上がろうとするが、それはグメルに胸板を踏みつけられ阻止されてしまう。

「ぐぅッ!?」

「フウゥゥゥ・・・」

グメルは感情を感じさせない溜息を吐き出しながら晃を見る。

晃は両腕を前に突き出し、手を握り拳のまま交差させ、次に手首を反して両腕を腰に引く。

すると、光りの帯が二つの宝玉の埋め込まれた黒いベルトを形作る。

「変身!!」

そう言いながら左右の手を右肩まで挙げて交差させ、手首を反し指を少し開いて腰に叩きつける。

そして、ベルトの中央から光の帯が全身に駆け巡り形を成していく中、晃は踏み付けられた体勢のままグメルを蹴りつけた。

「ヌッ!?」

その行為に怯んだグメルは数歩よろめいて晃から離れた。

この隙にクルスの姿に変身した晃は立ち上がり様グメルにパンチを喰らわし、怯んだ所に連続して左右のパンチを浴びせていく。

「み、未確認!?」

変身した晃を見て少年は驚きの声を上げる。

グメルは不意を附かれ防戦一方になり、大きく後ろにジャンプしてクルスと距離をとった。

「グッ!バズガ・・デーヴァドヂガバオ゛ボッデイタドガ

呟きながら右腕と背中に生えた右側の翼を、マントを翻すように前に出してクルスを警戒する。

クルスもグメルから視線を離さずに、直ぐ移動できるように腰を少し屈めて一定の距離を保ちながら様子を伺う。

「ウウゥゥゥァア!!」

グメルは雄叫びを上げ、翼を広げながら跳躍してクルスに飛び掛る。

それをクルスは身を縮めてかわし、直ぐに自分の頭上を飛び越えたグメルの姿を探す。

すると、グメルは既に高空から旋回してクルス目掛け突っ込んできていた。

身構えながら相手との距離が近くなってきたのを見計らい、クルスは走り出し素早くジャンプしてキックを放つ。

だが、キックが当たる直前に突然グメルの軌道が変わる。

「なにっ!?」

その為キックは外れ、逆にクルスのボディに強烈な頭突きが入り、為す術なく吹き飛ばされてしまう。

「ぐあぁぁっ!!」

堤防を転がりながらもクルスは何とか体勢を整え起き上がり、グメルも堤防に着地する。

「くっそ・・・変化型・・・・か!」

ダメージを受けた箇所を手で押さえ、グメルを見据えながら呟く。幸いにも戦えないほどのダメージではないようだ。

変化型とは晃が飛行型の怪人と戦ってきた中で、空中で突然軌道を変える相手の名称としてつけたものだった。

「わっわっわ・・・」

二体の戦いを見ていた少年が恐怖と驚きの混じった声を出して尻餅をつき、戦っていた二体も少年の存在に気付く。

(まだいたのか!?)

クルスが少年の存在に驚くのに対し、グメルは少年に向かって走り出す。

「させるかぁ!!」

クルスはグメルに飛びつき羽交い絞めにする。

「グッ!?グンン!!」

グメルは呻き声をだし引き剥がそうと動き回るが、クルスは少年を襲わせまいと必死に喰らいつく。

組み合いとなり動き回る二体。クルスは一瞬周囲を見て、少年が未だに逃げていない事に苛立ちすら感じていた。

自分がこの怪人を別の場所に連れて行ければ良いのだが、さすがにそこまでの余裕は無い。

クルスがもう一度少年に顔を向けた瞬間、グメルが背中の翼を思い切り広げる。

「!?」

一瞬とは言え、他の事に気を取られていたクルスは思わず腕を離してしまう。

そして、グメルはそのまま身体を回転させてクルスを殴りつけ、体勢を崩したクルスに飛び掛る。

二体は堤防を転がりながら組み合う。しかし、今度は逆にクルスがグメルに羽交い絞めにされてしまう。

「ぐぁっ・・・ぅ!!」

グメルはクルスを羽交い絞めにしたまま、翼を動かし空中に浮かび始めた。

「ぐっううぅ!!」

必死に振りほどこうとするが、足が付かない為に上手く力が入らず抜け出すことが出来ない。

その間にも二体は空中高く舞い上がっていく。

そして、少年の姿がほとんど見えなくなるほどの高度までくると、グメルは翼を動かすのを止めた。

「!!」

クルスは身体に浮遊感を感じ、次の瞬間二体は重力に従って身体の向きを変えて頭から落下する。

「うおおおおおおぉぉぉぉ!!?」

クルスは自分がどういう状況に陥っているのか理解し、驚きと恐怖が混じった叫び声を上げる。

徐々にスピードを衝けていきながらも、グメルはクルスを羽交い絞めにしたまま地面に落下していく。 

(このままじゃ・・・ヤバイ!!)

やがて冷静さを取り戻し、何とかグメルを振りほどこうと腕を掴み、引き離そうと自分の腕に力を込めた。

「くっぬぉぉおおおお!!」

その時、クルスが腕に力を込めるのに同調するかの様に、ベルトの青い宝玉が光を放ち肥大化しながら中心部に移動する。

そして青い宝玉が中心部に辿り着くと、その青い光が帯状にクルスの全身へと駆け巡りその姿を変えていく。

グメルは目映い光に驚きながらも、クルスを離そうとしない。

落下していく中、ボディーアーマー、手甲、ナックルガード、サポーターが若干薄く青色になり、黒い第二皮膚も青色に変わり、全身が青い生体装甲に覆われていく。

頭の黒い仮面と左右に伸びる銀色をした二本角は変わらず、中心の金色の角が一本に変わり、合計三本の角となる。

光が収まるとクルスは全身が青い生態装甲で覆われた姿へと変化した。だが、クルスは自分の身体が変化している事も、その能力も知らない。

そしてクルスが変化し終わるのと同時に、グメルは組み付いていた腕を離し、翼を大きく広げて空中へと舞い上がる。

「なにっ!?」

グメルの行動に驚きの声を上げ、その行動が意味するものに気付き驚きと寒気を感じたクルス。

その一瞬にも満たない思考の間、猛スピードで落下しながらクルスの身体は堤防まであと数メートルという所まで迫っていた。

「うあああああぁぁぁ!!」

クルスの叫びがこの空間に響き渡った。

 

 

Episode5[行動]Closed.

To be continued next Episode. by MaskedRider Revenge

Episode. Asuto&Cross story

 

 

次回予告

青い力に目覚めたクルスだが、その力の特性を使いこなせず苦戦を強いられる。

晃「こんなの出来るかぁ!!」

青年「ここは?」

クルスが激しい空中戦を繰り広げる中、青年が意識を取り戻す。

??「しばらく止まってく?」

少年「おれ・・・あいつの事ゆるせないかも」

短い平穏な時を過ごす青年、そして少年の恐怖を諭す晃。

そんな彼等に怪人達は容赦なく襲い掛かる。

青年「今度は容赦はしない!!」

晃「翔力変身!!」

再び襲い掛かる怪人達。

迎え撃つは大地を制す異能の鉄馬!

青界を制し、邪悪を沈める想いの翼!

 

次回、仮面ライダーR【リベンジ】

盟約に縛られし者編 Episode.6「走破」

想いを貫き、駆け抜けろ!その闘志!!

 

 

 

設定資料

 

アルジ・Νダボス

シマウマの特質を持った怪人。

時速290kmで駆け抜け、40mのジャンプ力を持つ疾走体にも変化できる。

杖を武器にした突進を主とした戦法を得意としている。

 

ルベィ・Νダリウォ

ダボスと同じくシマウマの特質を持った怪人。

戦闘能力は武器を持っていないだけで、ダボスとほとんど同じ。

戦闘では大抵ダリウォがダボスを補佐している。

 

グメル・Э・ツルバ

燕の特質を持つ怪人

270kmの飛行速度で相手に突進する。

高速で突進しても、自分の思い通りに急上昇するなどトリッキーな戦法を持つ。

 

 

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は〜い。カメリベ第五話おわりましたー!

栞「今回はタイトルの意味何処に使われたんですか?」

いきなし駄目出しですかい!?

祐一「当然だろ?大体『行動』なんて、どういうつもりで付けたんだ?」

いや、まぁ謎の青年や晃が本格的に行動開始した・・・・て事を書こうと思ってたんですけどね。

一同「フムフム」

気付いたら良く分からないけど、新フォーム書きたくなっちゃって

聖「つまりノリで書いていたら途中訳が分からなくなったと?・・・いや、君の場合最初からか」

というかチャチャっと書かないと、何時までもカノンと共闘出来そうに無いからってのとバトル好きだから

佳乃「もうちょっと考えて書かないと駄目だよね。ね?お姉ちゃん!」

聖「その通りだ佳乃」

考えはあっても実行に移せないのが辛い所なんですよ、お二人さん

次回は戦闘描写上手く書かないと訳分からないだろうしな(今回以上に)

ちなみにアストとクルスの新フォームは次回紹介しますよ−

晃「何故に次回?」

一話につき二、三体にしたいんだよ

それに、ここでやったら次回出せないじゃん?

祐一「そう言うものか?」

まぁ、なるべくバトル主体に書きたいんで他は見逃してください

AYU「そこは突っ込み入れても良いの?」

・・・そんな事言うと、この鯛焼き君がふやけるぞ

AYU「うぐぅ〜。ごめんなさい!ご免なさい!!御免なさい!!!それだけはやめてえぇ〜!!」

何故に三変換?

祐一「て言うかこのままだと終わらないぞ!?」

晃「駄目だろそれは・・・」

じゃあ強制終了

一同「なら最初からやるなよ!?」

 

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