彼女達の思惑番外編その二〜彼にとっての思惑のようなもの〜

何が2月14日だ!
何がバレンタインだ!
何がチョコレートだ!
みんなお菓子屋さんの陰謀に乗せられやがって!!
そんなに嬉しいか?
フ・・・なら甘いもの食って虫歯になって死んでしまえ!!!
俺は!
バレンタインなんか・・・。
チョコレートなんか・・・。
とっても欲しいんだよ〜〜〜〜!!!
大体だな、何で相沢はあんなにもてるんだ?
従姉妹の水瀬さんは仕方ないにして、上級生の川澄先輩に倉田先輩、下級生の美坂栞ちゃんに天野美汐ちゃん、今同居中の月宮あゆちゃんに沢渡真琴ちゃん。少なくてもこの7人からは確実に慕われているぞ!
あいつ、ほんのちょっと前に転校してきたばかりなのに!
はっ・・・もしかしてこの地元出身の俺にはない、何かがあいつにはあるというのか?
やはり都会のセンスだというのか?
「それ程都会に住んでいたわけでもないが?」
むうっ!!
相沢、これは俺専用のシナリオだぞ!何でお前がここにいる?
「いや・・・ほっといたら進みそうにないし」
それは作者の腕が悪いせいだろう!!
「作者もいい加減イヤになってきているらしいぞ。大体今何日だと思っているんだ?もう2月の18日だぞ?(作注:書いている時点でマジです)」
とっくにバレンタインなんか終わってるじゃないか!
何で今頃まで書いているんだ?
「作者によると、ちょうどバレンタインの時期に風邪を引いてとてもじゃないが書けるような状態じゃなかったらしい。それで今頃までやっているそうだ」
時季外れもいいところだな。
「余り文句を言っているとおもむろに終わられるぞ」
と、とにかくどうして俺はチョコを貰えないんだ?
「まぁ・・・香里はそう言うの嫌いだそうだし」
がーん・・・・・。
一番の本命だったのに。
「そう言えばクラスメイトからも貰ってなかったようだしな」
そう言えばそうだ。
相沢は貰っていたのに一体どうして?
「俺の場合、名雪とのことをからかおうという魂胆があったそうだ。半分はそのお詫びだと」
一体何時聞いたんだ?
「今さっき。ほれ、名雪の向こう側にいる髪の毛を二つおさげにした子がいるだろ?」
・・・そう言えばそんな子がいたな。
「何か乙女になると言うことを目標にしているらしいが、ま、それはどうでもいいとして、実はあいつ、俺が転校する前の学校にもいたんだよ。偶然また一緒の学校になったんだが、それでちょっと懐かしいな、って事でたまに話す」
何時の間に。
お前、結構手が早いな。
「あいつは恋愛感情とかそんなの抜き。正体知っているからな」
正体?
「言うと殺されるから言わない」
それで充分わかったような気がするが。
「後、お前去年のホワイトデーに何やった?」
去年のホワイトデー・・・そう言えば去年はちゃんとバレンタイン、義理だったけど貰ったな。そのおかえしに・・・。
「わざわざクラスの女子全員に下着なんて送るか?」
そ、それは!
違う、あれは親父が会社に持っていくのと間違えたんだ!
俺は普通のハンカチをだな・・・。
「とにかくそう言うわけだ」
ううう・・違うのに・・・。
「それとクリスマスの件だが」
おお、それを忘れていた!
さぁ、今こそ約束を果たすのだ、我が親友よ。
「時効だ」
おいっ!!
何だ、その時効というのは!!
「言い換えれば時間切れ」
言い換えるな!
「そうだなぁ・・後は・・・」
探さなくてもいい!
一体どうしてあの時の約束を反故にされなければいけないんだ?
「あのな、俺はちゃんと香里とのデートをセッティングしたんだぞ?それをだな、佐祐理さんと舞にへらへらしてぶっ潰したのは何処のどいつだ?」
むう・・・あ、あれは・・・トナカイの着ぐるみを見ていた川澄先輩があまりにも可愛かったから、その・・・。
「まぁ、俺のせいじゃないわな」
く、くそう!
もう踏んだり蹴ったりだ!!
「帰るのか?」
ここにいたって仕方ないだろう。
誰がチョコくれるわけでもないし。
「名雪に言って義理でも用意させようか?」
だからお前がそれを水瀬さんに頼む時点で俺、かなり惨めだって。
「じゃ俺から」
何で男のお前から貰わなきゃならないんだ!!
「冗談だ」
悪質な冗談だ。
もう、帰る!
「じゃあな、北川。達者で暮らせ」
余計なお世話だ!!
全く相沢の奴、余裕見せやがって。
ムカムカしながら昇降口まで着て、自分の下駄箱を開けると・・・そこに小さなハート形のものが。
・・・何だ、これは?
しばらくの間、それを見つめた状態で呆然と立ちつくす俺。
もしや・・・・チョコ!?
やった!
俺にも・・・俺にもくれる女の子がいたんだ!!
いやっほ〜〜〜〜いっ!!!

名雪「飛び跳ねて喜んでるよ、北川君」
祐一「誰からも貰えなかったようだからな。それだけ嬉しいんだろう」
名雪「でも・・・あれって祐一が朝もらったチョコだよね?」
祐一「一人で食べきれる量じゃないだろ。まぁ・・・義理だし、わけてやってもいいかな、と」
名雪「祐一って優しいんだね」
祐一「まぁ・・・あれは七瀬から貰った奴だからな。あいつはクッキーだけは得意なんだがそれ以外は見事なまでに失敗するんだ。多分あれを作るのに・・・かなりの量を消費したはずだ」
名雪「いいの?七瀬さん、手作りなんでしょ?」
祐一「あいつはお菓子作りが乙女になる道だと信じているからな。きっと他の義理で配った奴も全部手作りだ」
名雪「ふう〜ん・・・あ、私準備があるから先に帰るね」
祐一「俺もぼちぼち帰るかな?」

翌日、北川は謎の腹痛で休んだそうだ。
後、七瀬留美と言う少女から義理でもチョコを貰った生徒も・・・。
合掌。

七瀬「ちょっと!!どういう意味よ、それ!!!」

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